第11章 蠅野レイの地上大冒険 〜モンブランをめぐる新トラブル編〜
地下スイーツ王決定戦は
まさかの寝落ちまどかの優勝で幕を閉じた。
優勝賞品の
『永遠のモンブラン』 は
金色の箱に大切に入れられ、
まどかの手に渡る。
「えっと……
なんか私がもらっちゃっていいのかな……?」
柚葉はプリンで胃がパンパン。
華はアイスケーキで頭キーン。
蠅野レイ(イケメンVer.)は――
まだ地面に転がっていた。
「……モ……ン……ブ……ラ……ン……
お……れ……の……」
翅がピクリとも動かない。
しかし――
そんな平和な空気を引き裂く声が、
地下ショップ街に響いた。
「フフフ……
モンブランを持っているのは……
どこの誰だい……?」
現れたのは――
全身マカロン柄のローブをまとった
謎の甘味怪盗団『パティスリオ』 の面々!!
「なんなの!? その名前!!」
柚葉が速攻ツッコむ。
怪盗団のリーダー、
名乗るはパティスリオ・シュガー卿。
大げさなマントを翻し、
まどかの金色の箱を指さした。
「伝説のモンブラン……
それは地下スイーツ界を統べる者の証……
それを貴様ら小娘が手にするなど……
万死に値する!!」
華がブンブン頭を振る。
「いやいやいや!!
食べるだけなんですけど!!」
パティスリオの部下たち――
クリームマスクを付けたスイート・サーヴァントたちが
ゾロゾロと包囲する。
まどかはモンブランの箱を
ぎゅっと抱きしめた。
「……これは……私が勝ち取ったもの……
誰にも渡さない……!!」
柚葉がバッと立ち上がり、
スイーツ満腹腹をさすりながら吠えた。
「アンタら、モンブラン欲しさに
私たちを敵に回すとか……覚悟できてんの!?」
「フフ……面白い……
来い、スイート・サーヴァント!
あのモンブランを奪い取れ!!」
ついに始まる――
地下モンブラン争奪バトル!!
だが――
「待たれよ……!!」
誰よりも重い声で地面から立ち上がったのは
もちろん蠅野レイ(イケメンVer.)。
背中の翅がブオォンと復活した。
「そのモンブランは……
我が主(=まどか)が得たもの……
奪う者は……例え貴様が甘味怪盗団でも……
ハエの名にかけて許さん!!」
スイート・サーヴァント VS 蠅野とお嬢様たち!
地下スイーツ王をかけた新たなドタバタが
いま、幕を開ける――!!




