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「新宿迷宮女子高生」   作者: 南蛇井


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蠅野レイの地上大冒険 〜新宿散策編〜

ついに迷宮から脱出した蠅野レイ(※正体はハエ)。


女子高生たちに別れを告げ――いや、追い払われ――

彼は一匹きりで、初めての*「地上の新宿」*へと降り立った。


カァーーッ!


真昼の太陽がまぶしい。


蠅野はビルの屋上でマントをひるがえし、

胸(のような部分)を張って叫んだ。


「……ここが……新宿……!

人間どもの欲望と文化が渦巻く……

夢の大都市……!!」


ブゥゥゥゥゥゥン


彼は翅を振動させ、空中を優雅に舞う。


「まずは……腹ごしらえ……!」


しかし、どこを飛んでも

人間たちは悲鳴を上げ、手で追い払ってくる。


「うわっ! ハエ! ハエだ!」

「キャーー! 飲食店の中に入るなーー!」


「……無礼者どもめ……

私は蠅野レイだぞ……!?」


しかし誰もそんなことは知らない。


その時、甘い香りが鼻孔をくすぐった。


ビルの裏手にある小さなクレープ屋。

女子高生たちがキャッキャと並んでいる。


「クレープ……

あの迷宮で培ったスイーツ魂が……

騒ぐ……!!」


蠅野は、誰も気づかない隙に

店のカウンターに止まり――


ペロッ。


「……う、うまい……!!」


だが。


「店員さん! ハエがクレープ舐めてる!!!」


「……!!」


店員にハエ叩きを持って追いかけられる蠅野。


ブゥゥゥゥゥゥン!


「無礼者! スイーツの自由を奪うとは何事か!!」


彼の地上大冒険は、

新宿スイーツ店からの大脱走で幕を開けたのだった――

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