第13章 地上目前! まさかの新たな迷路へ!
「はぁ……はぁ……はぁ……!」
銀の扉の向こうに、三人は確かに見たのだ。
階段だ。
薄暗いが、頭上には外の光のような淡い明かりが漏れている。
「やっと……やっと地上だぁぁぁ!!」
まどかは泣き笑いしながら階段を駆け上がる。
「もうお腹いっぱい……もう地下街で食べ物の匂い嗅ぎたくない……」
華もふらふらとついて行く。
「わたしは……おかわりできる胃が欲しい……」
柚葉はまだ言っている。
長い長い階段を一歩ずつ登ると――
ついに、木の扉が一枚。そこから外の空気のような風が漏れている。
三人は顔を見合わせて、声を揃えた。
「いっせーの――せっ!!」
ギィィィ……
木の扉を開いた瞬間――
三人の前に広がったのは――
無数の廊下。
左右に何本も枝分かれした白い通路、
無機質な蛍光灯の明かりだけが、だだっ広い迷宮を照らしていた。
「……え……?」
まどかの声が虚空に吸い込まれる。
「……あれ……外……じゃない……?」
華は青ざめた顔で後ろを振り返ったが、扉はいつの間にか固い壁に変わっていた。
「これ……」
柚葉がつぶやく。
「……また……迷路……?」
コォォォォォォォ……
風の音が不気味に通路を吹き抜ける。
どこからか、かすかな音楽が聞こえてくる。
いらっしゃいませ いらっしゃいませ
ここは新宿・地下の最終迷宮〜
ゴールした者だけが 本物の地上へ〜
「……もうやだあああああああああ!!!」
三人の絶叫が、果てしない白い迷路の奥へと木霊していった――。




