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(旧:幻惑のアレース)10年間森の中でじっちゃんに稽古をつけられたあと、友達を作ってこいと能力者の学園に入学させられた  作者: MRプロジェクト
<< 1章 2節 >>【炎天無比】

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#31【教師の特権】

幕間入る前に追加で投稿します!

すみません!

日本能力者学園。


寮や大型施設を兼ね揃えたそれは全部で3校建てられており、東北、九州、中部に位置している。


そして最も規模が大きく、集まる能力者の多い学園は中部にあたる。


学園設立の構想時もっと各地方に設置するつもりだったらしいが。


財政的な問題。

建設に関する問題。

市民が能力者の優遇だと攻め立て反対した問題。

貿易問題。

国防問題。


様々な事が絡み合って、数を制限せざるを得なかった。


だが、能力者の育成を目的とした施設を急ぎ作らなければならない。それは事実であり、一定層それを急かす声や流れもあった。



能力者が現れ初めて数年での話である。



この時から既に各国の趨勢は、迅速な能力者の育成と囲い込みで決まっていた。

実際この対応が遅れた国は、能力者の暴走による内戦か外部からの侵略戦争かで潰れてしまった。


人間は能力者に敵わない。

それは軍隊を揃える国であっても。


その考えが良くも悪くも普及し始めたのもその頃だ。そして発生した日本国内での2大事件。


学園構想にはとてつもないスピードが求められていた。そうして急ピッチで初めて建てられたのが、近畿や関東の能力者を中心に迎え入れるための中部日本能力者学園。


それはいつしか中部という名が取れ、日本能力者学園と言われる様になった。


この学園は他2校と比べて急ぎであった為に、増設や改築が頻繁に行われている。学園前と名を打つ駅が学園の入り口まで遠いのもそう言うことが関係していた。


そんな学園。


勿論投じられた金額はとてつもなく高かった。

それは建設費用や各事柄に対応する人員投入にかかった費用でもあったが、もう一つ。


教員の補充。


そこにお金がかけられていた。


能力者黎明期。


それは混乱と、微妙な秩序維持と不安定な生活が強いられている中だった。

特に能力について理解が追いついていないのがあの時の日本の状況で、全体的に対応は四苦八苦。


単純に教員を募集しても「何をさせられるのかわからない」「能力者に殺される」など不安があって、定員の1割も応募者はいなかったという。



そこで莫大な給与とある程度の特権を設け、再募集をかけた。



勿論反感を大いに買ったものの致し方ないとその募集内容は維持された。結果満員御礼、教員の取捨選択ができるようになった。



○教員にはレベルの思考力を持つ人。

○自己防衛と相手の抑制ができる能力を持っている人。



そう言う優秀な人間が選ばれた。

それは、単なる学歴的取捨選択じゃない。

エコ贔屓でもなんでもない。


この時の状況は。


一般に能力者に対する知識がない事。

学園の運営の仕方が一般的なものでない事。

学園内での規則の拡充。

これからの能力者に対する法律への理解。

急足で高い質の能力者を作る必要があった事。


その他様々と、短期間の中で渦巻く膨大な情報を理解し、十全と扱えるようにならないといけない状況。

加えて、教員には週1での全体会議を通して学園の運営方針を微調整する案を提出していく義務に近い必要性があった。


到底仕事量は一般的な企業は愚か、そこそこ忙しい企業よりも多い。


教師の身の安全も完全に守られるわけでもないし、教師として手探りでやっていく必要もあった。


そう。


ここには元々教員じゃない人も教員になっている。


昔はそれを問題視する事が多かったが、今や学園の教員免許は国家資格化されている。それも並のレベルじゃない。普通の教員免許のように簡単には取れない別格のものだ。



そんな学園運営をする中で教員に与えられた特権。



一般的に、大きな行動をとるには上の応答を待ってからしなくちゃいけない。それは当然だ、とされている。


しかし、スピードを求められる学園での対応。

必要な事柄に迅速に対応出来ないと悲惨な出来事になりかね無いこともあった。


そう言うこともあり、緊急下においては自由に動いて良いと言う特権が与えられている。

勿論足並みを揃えられ無いと体制が崩壊しかね無い為、基本話を通したりする。


でもだからこそ。


ズレた足並みにもついていける。

ズラした足並みを整えにいける。


そんな思考力含め能力の高い人間が教員として選ばれ続ける必要があった。



能力者黎明期。

それから5年後に日本能力者学園は設立。

そして日本能力者学園設立から10年。



ある程度対応はマニュアル化され始め、異様な騒がしさに落ち着きが出てきたところではあるが、まだ特権は色濃く残っている。


学園内での飲み物の購入がタダになるのも特権の一つだ。


「………」


缶コーヒーを飲みながら、ホログラマーに移る華園昇也と赫糸凛夏の戦闘記録を閲覧している。


それと同時、二人についての資料をペラペラめくっていく。それは紙でだ。


今のご時世ではあるが、彼女にとっては紙が最も慣れている物であり、紙の触り心地が記憶をサポートしてくれるようで頭に入ってきやすいのだとよく言っている。


もうその仕草は慣れそのものを感じさせるスピードで、内容に目が通っているのかと疑わしい程。

けれど勿論頭にほぼ完璧に入っている。


それは能力によるものではない。


地頭によるものだ。


(凄まじいな…これで一年か……)


彼女は学園設立当初から教員をしている。

なので10年目。

この界隈では大ベテラン。


赫糸凛夏を受け持つ現1-3のクラス担任。

1年の学年主任を務める【佐々木 臥煙】だ。


(特に華園という子は、能力の扱い方がおもしろいな)

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