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SSC ホーリークレイドル 〜消滅エンドに抗う者達〜   作者: Prasis
フロラシオンデイズ 第二章~エンジェルディセント~
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2-25 遊園地遭遇戦開始

 新たに現れた四体のロボット、今まで見た事の無いタイプだな。

 バイザーを着けているのはさっきまでの奴と変わらないが、今までの奴よりもさらに二回りくらい大きな体格をしている。より強いロボットだと考えた方が良いだろう。


「秘密兵器って奴か?」


「……それにしては大したこと無さそうな奴らね……う、空、降ろして……」


「え? ちょっ! 背中で()かないでね!?」


「油断はしない方が良さそうですね」


 全員が戦闘態勢に入り、バルザックも腰から二本の刀を抜き放った。


「邪魔をするものは排除するようにとの命令でござる。せめてそっちはこなさなければ言い訳が出来ないでござるからな。行くでござるよ!」


 その声を合図にバルザックが突っ込んでくる。

 対応出来ない程ではないが速い。


 放たれた一撃を属性刀で弾きつつ、電撃を放つが難なく(かわ)される。言うだけあって強いな。


 俺は技術的な面には詳しくないが、その(かわ)すという一挙動だけでも洗練されているのが分かる。


電撃(でんげき)使いでござるか! 厄介(やっかい)でござるな!」


 雷人は続けて放たれた三回の斬撃を何とか受け切り、その反動で後ろへと跳び退(すさ)る。それに合わせて唯が前へと飛び出し、形状変化(フォームレス)込みの突きを繰り出した。


 何度も分岐(ぶんき)しながら伸びる剣には驚いたらしく、(あわ)てて下がるバルザックの肩に聖剣が当たった。しかし、金属音と共に(うろこ)に阻まれたようだった。


「ん、あの(うろこ)……厄介(やっかい)ですね。やっぱりただ当てただけでは弾かれてしまうみたいです」


「そうだな」


 簡単に行くとは思っていなかったが、今回も苦労しそうだ。

 横目でちらりと見るとあのロボット達は空とフィアが四体とも相手に出来ているようだ。


 体調の優れないフィアが心配だが、こっちも精一杯だ。手を回す余裕はない。


余所見(よそみ)とは余裕でござるな!」


 バルザックが凄まじい勢いで切り付けてくる。

 それを(かわ)し、防ぎ、立体的に跳び回る事で何とかやり過ごす。


 バルザックは俺だけでなくきっちりと唯も牽制(けんせい)しており、そのおかげでやり過ごせているのだろうと分かる。


 お世辞でなく俺達よりも実力は上だ。

 宇宙最強種族は本当か分からないが、実力は十分あるらしい。


奇妙(きみょう)な剣を使う女子(おなご)曲芸(きょくげい)のような動きをする小僧(こぞう)。事前の情報通りでござるな! このような場所ではあの砲撃(ほうげき)も使えまい!」


 砲撃? 授雷砲(じゅらいほう)と唯の聖なる光線セイクリッド・フォトンレイのことだろうか? こっちの情報は予習済みか。ジェルドーには逃げられたのだから当たり前なんだろうが。


 確かにあれは強力だがこんな場所で使えば被害が甚大(じんだい)だ。

 せめて射線に何も入らないように相手を空に打ち上げないと使えないだろう。簡単にはいかなそうだな。でも、


「それがどうした! 雷弾射撃(カナムバレット)!」


「甘い!」


 俺の基本戦術、戦闘しながら()めておいたカナムを指先に集め、球状にして放った弾丸をバルザックはいとも簡単に切り裂いた。


 だがカナムは電気に近い性質を持っている。

 それを切られたところで拡散させればどうなるか。カナムはバルザックの体を走って感電させることが出来る。


「ぬおおぉぉぉ!?」


「今だ!」


「はい!」


 動きを止めたバルザックに向かって二人で跳び掛かり、全力の斬撃を放つ。

 それに対してバルザックはゆっくりとした動きで大きく口を開いた。


「あっつ!」


 口の中が赤く光ったかと思うと、なんと炎を吐き出した。

 俺はたまらずすぐに盾を作り出して跳び下がって転がった。


 俺の攻撃は退(しりぞ)けられてしまったが、それも背後から攻撃した唯には意味もなく、モロに攻撃を食らったバルザックが吹っ飛んだ。


「大丈夫ですか!?」


 唯が心配そうに駆け寄って来て手を差し出してきたので、それを(つか)んで立ち上がる。


「ありがとう。軽く火傷(やけど)したけど問題ない。それにしてもあいつ炎を吐くんだな」


 吹き飛ばされたバルザックはすぐに起き上がると背中を触って確認していた。

 しかし、どうも切れてはいなさそうだな。


「あ、危なかったでござる。なかなか便利な能力を持っているみたいでござるな。少し痛かったでござるよ」


「そんな……、思いっきり切ったのに」


 バルザックの様子に唯が目を丸くしている。


 本来の唯にはそこまでの力は無いとはいえ、今は身体強化を使っているのだ。

 その全力を受けて少し痛かっただって? なんて硬い(うろこ)なんだ。


「さっきの炎はお前の能力か?」


「む? さっき言ったでござろう。拙者(せっしゃ)竜人族(ドラグナイト)だと。炎を吐けるなど当たり前でござるよ」


 そんなの知るわけないだろ。

 これは刀だけに集中してるとダメだな。鍔迫(つばぜ)り合いも厳しい。


 宇宙最強の種族というのはどうか分からないが、一対一ならば相当強い種族であることには違いないだろうな。


「何にせよ。小僧(こぞう)達が充分に強い事は分かったでござる。であれば、拙者も少しばかり力を見せるとするでござるよ」


 そう言うとバルザックが跳び上がり柱時計に飛び乗った。

 二本の刀を(さや)へとしまい声高らかに宣言する。


「それでは見るがいいでござる! これが! これこそが拙者の真の姿! 宇宙最強たるその姿! 生きているうちに見る事の出来る幸福に打ち震えるでござるよ!」


 そんな事を言って手を握りしめ全身を震わせる。

 すると背中が(うごめ)き形を変え、一対の翼が形成された。


 新の姿って翼が生えることか?

 確かにドラゴンみたいな印象の翼だがジェルドーでもあったことだからな。今更驚くことでもない。


 そう考えていると後ろから声が聞こえた。

 この声はフィア?


「嘘でしょ……、あれは、あれは、竜人族(ドラグナイト)!?」

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