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SSC ホーリークレイドル 〜消滅エンドに抗う者達〜   作者: Prasis
フロラシオンデイズ 第四章~スクールフェスティバル~
201/445

4-18 お嬢様方のお帰りです! 2

あけましておめでとうございます!


特に狙ってなかったのですが、新年最初の今日、SSC ホーリークレイドルは200話を迎えました!

1話当たりが短いのでボリュームはそれなりですが、もう連載開始から半年になるんですね。


なかなか頂けないので、そろそろ感想や評価が欲しくなってます。|ω・)チラ

気が向いたら頂けると嬉しいです。


さて、ここまで読んで頂きありがとうございます!

次は300話を目指して頑張りますので、今年も引き続きよろしくお願いします!

 三人を席へ案内すると椅子(いす)を引き、お嬢様方(じょうさまがた)を席に座らせる。そして、簡素なメニューを手渡した。


「お嬢様、こちらが本日のお食事の目録(もくろく)です。この中からお選び下さい。すぐに心を込めてお作り致します」


「今日のおすすめはパンケーキとアイスコーヒーだよ」


 俺達が慣れた手つきでやると、フィアがこちらをじーっと見てきた。

 なんか採点でもされてる気分だ。これは執事試験か何かなのか?


「大分(さま)になってるわね。こうして見ると原作よりもカッコいいかも?」


「そ、そういうのはいいからさ。早くメニューから選んでくれよ」


「あ! (くず)れてるわよ! こういうのは恥ずかしさを()てないとダメなんだからね!」


「くぅ、失礼しました。(おっしゃ)る通りでございます。お嬢様」


 フィアは手厳しいな……。

 アニメ好きだけあって引かれてはいないみたいだが、やはり知り合いに見られているのは恥ずかしい。


 早く引っ込みたい。なんだかフォレオもさっきから黙ってこっち見てるし。

 ……おい、口開いてるぞ。仮にも美少女なんだからしっかりしろ。


「うーん、パンケーキはおいしそうだけど。コーヒーは苦手……」


「しょうがない奴だな。後で僕が砂糖とミルクを入れてあげるよ。それでいいよね?」


「空が入れてくれるの? じゃあ、それにする!」


「私もそれでいいわ。フォレオはどうするの?」


「ふぇ? あ、あぁ、そうですね。えーと、はい、うちもそれで大丈夫です」


 ようやく正気を取り戻したらしいフォレオが慌てて返答する。


 フォレオって執事とか好きだったのか?

 あんまりこういうヲタク文化には興味無いのかと思っていた。ちょっと意外だな。


(かしこ)まりました。それではすぐにお持ち致しますので、少々お待ち下さい」


「少し待ってなよ。ほら、その間はこれでも()めてるといいよ」


「わぁ、やったぁ。ありがとう、空!」


 そう言って空がシルフェに(あめ)を投げ渡した。

 するとシルフェが嬉しそうにそれを受け取って()め始めた。


 いつの間にかシルフェの扱いが上手く……というか。

 シルフェの奴完全に子ども扱いじゃないか……それで良いのか?


 少し疲れたので空と一緒に一度裏方(うらかた)に下がる。

 おすすめのパンケーキは常に焼いているので、一応はすぐに持って行く事が出来る。

 後は、魔法と(しょう)してメープルシロップを掛けるだけだ。


「空、シルフェの扱いが上手くなったか?」


「いやぁ、今でも(ぎょ)せるわけじゃないけどね。シルフェはなんだかんだで子供っぽい所があるからさ。少し大人しくしてもらうだけならあれで大丈夫だよ」


「そうか。それにしても、あいつらの前だとやっぱりどっと疲れるな」


「それは……そうだね。でも、フィアさんにもフォレオさんにも人気みたいじゃん。良かったね」


「そうか? フォレオが執事好きなのは俺でも分かったけど、フィアは落ち着いてたし、ただ原作再現に(こだわ)ってるだけだろ」


「そう? 僕はそうでもないと思うけど」


 そう言って、空がフィア達の方に目線を向けた。

 釣られて見ると、フィアが若干顔を赤らめているのが見えた。


 ん? 空の言う通りフィアも結構執事が好きだったのか?

 それを表に出ないように隠してたのか?


「いやいや、考え過ぎだろ。自意識過剰は良くないぞ」


「まぁ、別にいいけどね。ほら、パンケーキとコーヒー出来たみたいだよ。僕はコーヒーとシロップとか持ってくから、パンケーキはお願いね」


「あぁ、了解っと」


 焼けたパンケーキを()せたお(ぼん)を受け取ると落とさないように慎重に運ぶ。そして、フィア達の所へ持って行くと、ちょうど唯と話しているところだった。


「お待たせしました。パンケーキが焼けましたよ」


「あ、雷人。ありがとう。そんなことより、ほら! 唯のメイド服姿! 可愛いわよね!」


「ん? あぁ、そうだな。唯はうちのクラスで一番評判が良いくらいだぞ? 学校の中でも相当(そうとう)上位の可愛さだからな」


「はぅ、ら、雷人君、さらっとそんな事言わないで下さい」


 俺が事実を告げると唯が恥ずかしそうに顔を赤らめる。

 それを見てかフィアがぽつりと言った。


「雷人のその発言、なんだかプレイボーイみたいね」


「人聞きの悪い事言うなよ。彼女の一人もいないってのに」


「……ふーんそっか、いないんだ。安心しなさいよ。私だっていないし」


 興味無いとでも言いたげに若干目線を()らしながらそう言うフィア。

 いや、フィアに彼氏がいない事を聞いて何を安心すればいいんだよ。


 あれか? 可愛い私にもいないんだから、別にイケメンじゃない俺にいないのは当たり前だということか? 確かにフィアは可愛いが……。


「まぁ、フィアは友達も少なかったくらいだもんな……って痛い!」


「ん?」


 さらっと口から出てしまった失言(しつげん)に足をつねられる。

 同時にこちらに向けられる笑顔が非常に怖い。ははは、発言には気を付けないとな。

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