表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SSC ホーリークレイドル 〜消滅エンドに抗う者達〜   作者: Prasis
フロラシオンデイズ 第四章~スクールフェスティバル~
189/445

4-6 レセフィラ・フォシュラ1

こんにちは! Prasisです!


しばらく新キャラだらけで誰が喋ってるか分からなくなりそうなので、レセフィラ・フォシュラメンバーのセリフには誰が喋ってるか名前を付けようと思います。

読みにくくて申し訳ない!


セリフだけで誰が喋ってるか分かるのが理想なのですが、難しいなぁー……。

 ライブ開始の二十分程前、フィトはすっかり恒例(こうれい)となったライブ前のお出迎えを終え、ライブの開始を待つレセフィラ・フォシュラの楽屋(がくや)の扉を勢いよく開いた。


ライア「いっ! つぅぅ……」


 すると扉の前に誰かがいたらしく、開いた(とびら)が中途半端に開いた状態で止まる。

 中に入ってドアを閉めるとドアの近くに一人の少年が顔を手で押さえてうずくまっていた。


フィト「あ、ごめんねお兄ちゃん。ちょっと急いでて」


 声を掛けると私のお兄ちゃん、ライアのおでこが少し赤くなっていて、涙目で私を(にら)んできていた。


ライア「お、お前なぁ! ドアを開ける時は向こうに誰かいるかもしれないんだから気をつけろよ。ライブ前なのに顔に傷が付いたらまずいだろ!」


フィト「あぅ、しょ、しょうがないじゃん。急いでたんだからさぁ」


ラフェリア「あはは、ライ君ちょっとおでこが赤くなっちゃってるよ。メイクし直した方が良いんじゃないの?」


 私が言い訳をすると椅子(いす)に座っていたラフェリアが笑いながら茶化(ちゃか)す。どうやらライアも落ち着いたようで顔をぶんぶんと横に振った。


ライア「はぁ……まぁいいや。それで? 急ぐって程の時間でもないだろ。なんかあったのか?」


 私はその言葉を聞いてどうして急いでいたのかを思い出した。


フィト「あ、お兄ちゃんの所為(せい)で忘れてた! 皆聞いて! いつもみたいにお出迎えをしてた時に、お客さんの中にそれらしい二人組を見つけたよ!」


セレナ「そうなの?」


レイラ「本当ですか?」


ラフェリア「えー、また見間違いじゃないのって、わっ! 痛いっ!」


 フィトの言葉に全員が視線を向けるが、その視線はどことなく懐疑的(かいぎてき)だった。


 気にした様子もなく、椅子(いす)()らしていたラフェリアがバランスを(くず)し、盛大(せいだい)に後ろにひっくり返る。


フィト「ちょっ、皆信じてないじゃん! 今度こそ本当だって、人ごみの中だったけど多分間違いないって。寒くもないのにマフラーも()いてたし」


 私はそう言いながら自身も首に着けているマフラーを触る。

 しかし、それでも皆は半信半疑という様子だった。


ライア「いや、仕方ないだろ。……フィト、お前の見つけた宣言(せんげん)これで何回目だ?」


 ライアがそんな事を聞いてきた。

 確かにこれまでにも見間違いで見つけたと言った事はあるけど、そんなに疑わなくてもいいのに。


フィト「え、何回目って、えーと……四回目?」


シュカ「何言ってんの、もう七回目でしょ。最初の時はその宣言(せんげん)で盛り上がれたけどさぁ。流石に間違えすぎてもう難しいよね」


フィト「もー! シュカはそういうところ細かいなぁ!」


 シュカが(あき)れたようにそんな事を言う。

 反射的に不満を口にしちゃったけど、そんなに言ってたっけ?


 そりゃ確かに信じられないのもしょうがないね。

 でも、今回ばかりは私も本気だよ!


フィト「まぁ? 確かに何回も見間違いしたのは悪かったけど、今回はほんとのほんとなんだって!」


シュカ「それ前も聞いた気がするけどね」


 ……前も言ってたっけ?

 もぉ! どうしたら信じてくれるの! このアンポンタンは!


セレナ「まぁまぁ、シュカもそのくらいにしてあげなよ。今度は本当かもしれないし、現状何も手掛かりがないんだからさ、ダメ元と思えばいいんじゃない?」


レイラ「そうですよ、お兄様。最初から決めつけてしまうのは良くないと思います。(わず)かでも可能性があるのなら確認するべきですよ」


フォビス「えぇ、セレナとレイラの言う通りです。我々は(わら)にも(すが)るべき状況ですから、フィトの言葉を信じましょう」


フィト「セレナ、レイラ、フォビス、三人とも……!」


 全然信じてなさそうなお兄ちゃんとラフェリアとシュカに対し、三人が擁護(ようご)に回ってくれたことでちょっと涙が出そうになった。


 危ない危ない、仮にもこの後はライブだからね。泣いてメイクを台無しにするわけにはいかないよ。気を付けないと。


ライア「はぁ、じゃあ信じるとして、今回もお客さんはめっちゃたくさんいるからな。ここから探すってなるとなかなか骨だぞ。たった二人を探し出せるのか?」


セレナ「確かに難しいけど、もし二人来てたなら他にもいるかもしれないでしょ。黒や茶色以外の髪色の人はそんなに多くないし、いたら見つけやすいんじゃない?」


フィト「確かに! セレナ頭いいね!」


レイラ「わぁ、素晴らしいです。セレナは天才ですね!」


セレナ「いやいや、フィトやライアはポピュラーな黒髪だから気にならないだろうけど、うちらはマイノリティだからね。普段から気になってんの。ってか、レイラは何で感心してんの。あんたも銀髪なんだからこっち側でしょ」


 私とレイラが()めるとセレナはそんな事を言った。

 そうだったの? まったく気にしたことなかったよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ