登場人物紹介 Part3
天正十年五月二十八日時点のデータ
三法師 3歳
主人公。織田家当主の嫡男。転生者。
令和の世から、ある日突然戦国時代へ転生してしまった元高校生。
得意科目は体育、苦手な科目は座学全般。人当たりが良く人気者であったが、テストはいつも赤点ギリギリだった。関心意欲態度のおかげで、どうにか落第を免れた経験をもつ。
正直、アホである。
日本史は興味が無かったが、テレビの戦国大名特集などは良く観ていた。ただし、右から左へ聴き流している。
情に厚く、涙脆い。思ったことは、何でも口に出してしまう。新五郎及び幻庵の教育により、どうにか学力が上昇した。
当初は、あまりの時間の無さに本能寺の変回避を諦めていたが、信長の人柄を知っていくうちに生きて欲しいと思うようになる。
因みに、三法師の言葉が戦国の人々の心に響くのは、価値観の差によるモノ。日本の義務教育は、偉大であった。特に、道徳。
そんな三法師が、何故母親と分かり合え無いのか。それは、前世の彼が母の愛を知らないから。
自分と入れ替わるように亡くなってしまったことで、幼き頃から父親と二人暮らしでした。
それ故に、母への甘え方を知りません。関わり方を知りません。母親と言う未知なモノに対して、どう接すれば良いか戸惑っていました。その様子が母親からしたら気持ち悪かったのでしょう。
その結果が、アレなのです。
これは、不幸な事故と言えるでしょう。
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三法師・若様・殿・旦那様
斎藤利治 42歳
美濃の蝮・斎藤道三の末っ子。信忠の副将。
道三から信長へ宛てた『美濃国譲り状』は、彼が信長へ渡した物である。
道三の血筋であることを活用し、家臣団の結束を高めることに成功する。
血筋・智・武・人柄全てに秀でており、次代の織田家当主三法師の傅役に抜擢された。その晩、夫婦水入らずでその名誉を祝った。
三法師の傍についてから、度重なるアクシデントに苦労の連続。最近、白髪の量が増えました。
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新五郎
森長可 25歳
織田の神槍。若狭国国主。三法師の忠臣。
信長の忠臣森可成の次男として生まれる。父と兄が死んでしまった為、僅か13歳で森家の家督を継ぐことになる。
当初は、亡き父のように優れた武勇と、皆に慕われる統治を目指していた。それ故に、一向に強くならない弟の蘭丸を、厳しく指導していた。
だが、己の理想と現実の壁にぶち当たり、己より優れた同世代の若武者、信長の側近として活躍し始めた蘭丸の存在。その全てが長可の心の中で合わさり、遂には挫折してしまう。
そんな絶望のどん底に居た己に、手を差し伸べてくれた三法師に生涯の忠誠を誓った。
土屋昌恒との死闘の際、長可が繰り出した『大車輪』『滝登り』は、三法師がノリノリで名付けた技である。実は、まだ三つ程ある。
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勝蔵
前田利益 42歳(自称)
前田慶次として、その名が広まる。己の赴くままに進む自由人。一騎当千の猛将である。
若かりし頃、尾張国を出て日本一周の旅へ。その時に、面倒くさくなって誕生日を忘れた。多分、利家より下であろうと42歳を自称している。
古今東西、あらゆる女を抱いた漢の中の漢。『相模千人斬り』の異名を持つ。嘘か誠か、やんごとなき御方に手を出し、命を狙われたとか。
主人である三法師に対しても、平気で軽口を叩くが、これでも尊敬はしている。武田討伐で行く際に、その思いがこぼれてしまった。
一刀斎とは、親友の間柄。
女に目がない慶次であるが、松達白百合隊の者には手を出さない。理由は、「人の女には、手を出さない」から。一応、彼なりの美学があるのだろう。
長可が若狭国へ行ってしまった為、現在は赤鬼隊隊長である。
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慶次・慶次郎・隊長
伊東一刀斎 33歳
一刀流開祖。織田の三剣。
関東で武者修行中に、三法師の勧誘が有り、門下生共々召し抱えられる。
岐阜城下に道場を構え、今では70名程の門下生を抱えるまでに成長した。手狭になったので、そろそろ改築する予定。
剣の腕前は超一流だが、私生活は完全に駄目親父。酒・女・博打と、数え役満である。
現在、嫁さん募集中。
愛刀は、『白虎』
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一刀斎・師範
宮本高丸 21歳
伊東門下。師範代。織田の三剣。
迫害を受ける妹を、十年間守り抜いた心優しき青年。妹と交わした約束を、未だに覚えている。
将来の夢は、雪の白無垢姿を見ること。
愛刀は、『焔』
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高丸・師範代
宮本雪 16歳
伊東門下。天才剣士。師範代・織田の三剣。
アルビノの美少女。その容姿故に、数多くの迫害に悩まされてきた。そんな地獄から救い出してくれた三法師に、心酔している。
剣の申し子。彼女は、剣振るう為に生まれてきた天才である。師匠への恩返しも近い。
愛刀は、『雪柱』
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雪・師範代
白百合隊
三日月
松 17歳
秘書系美女。三法師の傍付き。
白百合隊を束ねる長である。
里が襲撃され多くの大切な人が死に絶え、長の娘として生き残った者達をまとめた。
それ故に、死んでしまった人達のことを人一倍嘆き、己の力不足に憤りを感じ、この世の非情さを呪った。
そんな自分達を救ってくれた三法師に対して、誰よりも厚い信頼を寄せている。
竹 14歳
無口ジト目系美少女。変装の達人。
池田恒興用伝令役。
基本喋らないが、業務連絡は出来る。言うなれば、仕事の出来るコミュ障ボッチである。
猫派。
梅 13歳
天真爛漫系美少女。コミュ力の化け物。瞬間記憶能力者。蜂屋頼隆用伝令役。
隠れ里の総責任者であり、白百合隊の隠密部隊を取り仕切っている。
一度見たことは絶対忘れない為、白百合隊の中では最も隠密に適していると言えよう。
持ち前の明るさや人柄の良さで、凄まじい人脈を築いており、日ノ本中の情報を仕入れている。
任務の最中に多くの孤児を拾っており、隠れ里にて修行をつけている。現在120名を突破した。
犬派。
十傑
第一席 桔梗 15歳
羽柴秀吉用伝令役。対人戦最強。
三法師のことを、亡くしてしまった弟と重ねている。それ故に、彼女は三法師を守るためなら何でもやってみせる。
第二席 水仙 13歳
丹羽長秀用伝令役。投擲術の名人。
第三席 桜 16歳
明智光秀用伝令役兼本能寺監視役。
影の薄さと、力の強さに自信有り。
第四席 彼岸花 11歳
滝川一益用伝令役。暗殺術の達人。
第五席 椿 15歳
織田信長用伝令役。三法師の傍付き。
ワンコ系美少女。まさかの隠れ巨乳。
一度だけの出演のつもりが、まさかの人気にレギュラー入りが確定した類稀な女傑。
足の速さには定評が有る。
三法師ガチ勢である。
第六席 葵 13歳
森長可用伝令役。水練名人。
第七席 鈴蘭 14歳
桜の補佐として、本能寺監視役を務める。
明智光秀謀反を報せに、全速力で山を駆けた。
第八席 朝顔 12歳
柴田勝家用伝令役。
愛嬌たっぷり! 北陸戦線のアイドルである。
第九席 紫陽花 17歳
北条氏政用伝令役。乗馬の天才。
第十席 蓮 15歳
武田信勝用伝令役。紫陽花の妹。
ヒロイン
藤姫 9歳
北条氏政の娘。北条氏直の妹にして養女。
三法師の正室であり、メインヒロイン。
彼女がこの歳でここまで優秀な理由は、氏政の英才教育の賜物である。
彼女が産まれ落ちた時、氏政は一目見てその才覚を見破り、北条家の叡智を詰め込んだ。
そんな彼女は、誰よりも美しく気高く賢い女傑へと成長した。しかし、年齢に引っ張られることも度々有り、それがギャップ萌えになってしまう完全無欠系美少女。
茶々のことは、宿命の好敵手に定めている。
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藤・藤姫
甲斐姫 9歳
北条家家臣成田氏長の長女。北条氏直の養女。
三法師の側室であり、サブヒロイン。
史実では、東国無双の美人と謳われた。秀吉の小田原征伐において、忍城にて抵抗した。真田昌幸・幸村と、激戦を繰り広げたと言う。その後、秀吉の側室となる。
女性とは思えぬイケメンな言動に、隠れファンが沢山いる。第一級フラグ建築士。
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甲斐・甲斐姫
茶々 14歳
お市の娘にして、信長の姪。
気が付いたら、正ヒロインの座を奪われた哀れな美少女である。ツンデレ系ヒロイン。
本人は恋心の自覚無しだが、周りからしたら誤魔化しているだけだとバレバレ。
正ヒロインに返り咲けるかは、今後の行動次第。
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茶々・茶々様
これにて、登場人物紹介は終わりです。
次話から、第二章が始まります。