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葦原神祇譚  作者: 宗谷 圭
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 この国が未だ、混沌から這い出たばかりの時の事。

 この国に未だ、八百万(やおよろず)と呼べるほどの数、神がいなかった時の事。

 伊弉冉(イザナミ)火之迦具土(ホノカグツチ)を産み落とし、命を落とした。

 伊弉諾(イザナギ)はそれを嘆き、伊弉冉を迎えに黄泉国へと赴いた。

 しかし時既に遅く、伊弉冉はその姿を醜く変貌させていた。

 それを見た伊弉諾に伊弉冉は怒り、襲い掛かった。

 伊弉諾は恐ろしく思い、その場を逃げ出した。

 黄泉醜女(よもつしこめ)、雷獣、そして伊弉冉の追跡を振り切った伊弉諾は、黄泉国の出入り口を岩で塞いだ。


 この時を境に、二つの国は完全に切り離された。


 死者の住まう黄泉国。

 生きた人間と神が住まう葦原中国。

 断絶された二つの国を自由に行き交う事は最早叶わず、別れの際に伊弉諾と伊弉冉が交わした言葉だけが活き続けた。

 伊弉冉は日に葦原中国に住まう人間を千殺すと言い、伊弉諾は日に千五百の子を増やすと言った。

 そして、それから数千年……。

 高天原に住まう高貴な神々は地上に降りる事をしなくなり、葦原中国には只、神の血を引くと噂される者だけが残った。

 その彼らもまた、増え続ける人の波に飲み込まれ、歴史の表舞台から姿を消していく。

 いつしか、葦原中国からは神と呼ばれる者が失せていた……。

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