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カネミツ・ユウキの魔法銃レポート  作者: 射月アキラ
本論二・若気の至りにも限度はある。
26/53

07

 どうしても、敵わないと思ってしまう。生きている年数からしても比べものにならないのは確かだが、ババ・ヤガーの魔法は確かに凄まじい。

 巨大な地下都市の維持も、疑似太陽も、防衛機構も、それらの存在を無関係な人間に悟らせない認識妨害も、なにもかもが桁違いだ。悔しいと感じることすらおこがましいと、心のどこかで思ってしまう程に。

 ただし、おこがましいと感じることこそが間違いであると、カネミツ自身も理解している。

 魔法使いの歩む魔道は、それぞれ異なっている。

 カネミツ・ユウキとオキツグ・キラの魔道が同じでないように。

 カネミツ・ユウキとババ・ヤガーの魔道は、決して同一ではない。

 魔法は比較するものではない。個人によって究めるものだ。

「安全地帯はそろそろ終わるぞ」

 T字路を前に、オキツグが告げる。

 カネミツは上空にミニチュアがいないのを確認。ライフルのトリガーガードと一体化したレバーを前に倒して、元の位置に戻す。

 初弾装填。

 火の象徴たる火薬を詰め込んだ薬莢が、薬室へと送り込まれる。

 風を読まずとも、ミニチュアたちの──〈ワシリーサのしるべ〉のとる行動は分かっていた。水平方向での攻撃が叶わず、細く狭い路地を駆け巡る標的をどのようにして仕留めるか。

 ライジング・フリーが最後の角を曲がる。

 両脇には、相変わらず魔導具商店が並んでいる。正面の道路を駆け抜ければ、ちょっとした草原を挟んだ向こう側に青空を映した地下都市の内壁が見える──はずだった。

 魔導具商店街の出口を、白い壁が塞いでいた。

 もっと正確に言えば、〈ワシリーサのしるべ〉のミニチュアたちが、ひしめきあって急造のバリゲードを構築していた。

 このまま突撃すれば、たとえ「場を整える」魔法を展開していたとしても生身の人間は衝撃に耐えられない。

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