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隠匿の狐狗狸さん〜殺人結果の探偵殺人〜  作者: 人鳥迂回


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探偵殺人(2)

「探偵殺人?何言ってんだお前」


 結果の雰囲気に怯えているのか、髪結の言葉に対してその語気は強くない。


「いやいや、私が言ったんじゃないよ。発端はそこの刑事さん」

「そんな事はどうでもいいんだよ。なんだ?刑事が俺を疑った後は探偵が出てきて俺が不知火さんをストーカーした推理をしようってのか」


 結果は髪結いの部屋には足を踏み入れず、外に仁王立ちをしながら話しているだけだが、髪結は小柄な少女に対して萎縮している。

 声も段々と小さくなって行き、第三者にも動揺していることが伝わるだろう。


「推理?」


 髪結の言葉に対し、顎に手を当てて首をかしげる結果。疑問を浮かべた時に行うありふれた動作だが、今の結果には嫌に似合っていた。


「だってお前は探偵なんだろ?証拠もないのに俺を犯人扱いするのかよ」

「あ、そういうことね」


 髪結の発言に合点がいったのか、結果は傾げていた首を戻した。


「探偵だから推理をするっていう安易な考えをしてるんだ。勿論、そういう推理をすることはあるよ。超常現象研究家として現実には存在していないものを考えるには推理が必要。でもね、髪結さんの件に関しては推理もいらない」

「訳わかんねえよお前も、そこの刑事も」


 玄関からは見えない位置にいる猫上の事を髪結は認識していない。

 興奮した様子を見せる髪結が、いつ暴走しても良いように袋小路は結果の側による。

 結果の体格は小柄なため、成人男性が暴れ出したら怪我をする可能性が高い。超常現象や探偵業に口出しをすることができない袋小路だが、結果が物理的な被害を受けることがないように守ることはできる。

 二人が言っていた"いつもの"とは結果が犯人に事実を突きつけ、袋小路が犯人の暴走を防ぐというものだった。


「落ち着いてよ。髪結さん」

「お前ら俺を容疑者扱いしやがって。訴えてやるからな」

「髪結。お前は俺たちを訴えられないぞ」

「うるせえぞおっさん」

「俺はまだ二十代だ」


 頭を掻きながら呆れ顔で髪結を見下ろす袋小路。

 話が逸れ、結果はコホンと咳払いをして自身に注目を集める。目の前の男性に、罪を突きつけるためにやって来たため無駄話をするつもりはないのだ。


「探偵の仕事って推理じゃないよ」

「は?」

「探偵はね、依頼を受けて対象を尾行したり観察したりするんだ。髪結さんが夜に家に帰る時、ポケットから取り出した写真をニヤニヤと眺めながら姿も私はしっかり見てるよ」


 探偵の仕事はフィクションのように事件に関わり、名推理を披露することではない。対象を観察し、調査することこそが探偵としての仕事なのだ。

 結果は足を使う探偵の仕事は疲れるため、超常現象研究家を主に語っているが、依頼に関係する事ならば足を使って調査することも吝かではなかった。

 結果の言葉により、頬が引きつる髪結。何かを必死に考えているのか、目は左右に泳いでいる。


「え、あ、いや。それはアレだよ。実家で飼っているペットの」


 絞り出した言葉は言い訳としては幼稚であった。

 その言葉が真実ではないことを、日中から髪結いのことを観察していた結果は知っている。


「そうなの?当日に不知火さんを撮った姿も見てるし、その場で現像した写真をポケットにしまったのも見てる。写真なんて何枚も持ってるものなのかな」


 不知火の趣味はチェキを使った写真撮影。その趣味に託つけて猫上は宣伝用の写真を撮るなどと言いくるめ不知火の写真を撮っていた。

 すぐに現像できるチェキだからこそ、その写真を手中に収めることが出来たのだ。


「違う。俺は自分のカットがよく出来たから写真を眺めてただけだ。不知火さんは関係ない。あの人とは美容室で軽く世間話をする程度だからな」

「ふーん。確かに言われてみればそうかも。綺麗にカットされてたし」


 髪結の言う事にも一理あると納得する結果。その日に撮った女性の写真を眺めているだけでは、仕事関係の出来栄えに気分が高揚してると言われても否定はできない。


「だろ?訴えるのはやめてやるからさ、帰ってくんね?」


 自分の意見が通ったことで怯えの表情は鳴りを潜め、逆に流暢な言葉で結果たちを追い返そうとする髪結。


「でも不知火さんから私が聞いた話とは違うなあ」


 切り札は適切な場面で切れば、相手の足を掬う事になる。

 刑事と共にやって来た探偵が、不知火から直接依頼を受けてきた事を髪結は知らなかった。

 いい加減なことを言えば誤魔化せると、単純な思考で結果に嘘をついていた。


「私が不知火さんに聞いたのは、髪結さんが迫ってきたって聞いたよ?」

「そんな事はしてない」

「婚約の話を伝えた時とかも相手のことを悪く言ってたって」

「言ってねえって」

「世間話ねえ。仮にもお客さんの婚約相手のことを悪く言うのが世間話には私は思えないよ」

「うるせえな。ガキが調子に乗ってんじゃねえぞ」


 都合が悪くなれば怒声を浴びせ、暴力に訴えかけようとする男。結果が相手の反応を見ながら事件を突き付ければ、激情してしまうことも少なくない。


「落ち着けって」


 袋小路が声を掛けるも髪結の激昂は止まらない。


「さっきから何が言いたいんだよお前。俺を犯人に仕立て上げたいんだろ。あの女がデタラメを吹き込んで俺を犯人にするように仕向けているかもしれないだろうが」


 肩で息をするように、怒鳴り散らかす髪結の事を冷めた目で結果は見つめていた。

 相手と会話をする時、怒りに任せて怒鳴り散らかすのは暴力を振るうことと同じだと結果は考えている。自分に都合が悪くなれば相手を別の力で威圧して黙らせる。

 普段の結果ならば雰囲気に怯えて涙目になっているかもしれないが、目の前の人間には人を呪っているという結果ならではの可能性が見えているのだ。


「信じられないかも知れないけど私には見えるんだよ」


 髪結からしたら、今までの結果の言葉で一番意味のわからない言葉だっただろう。顔は赤くなり、興奮したままだったが結果の次の言葉を待っている。


「髪結さん。貴方が不知火さんを呪っている証拠がね。人を殺すような呪いをする人には黒いモヤが見えるの」


 その言葉に面食らった髪結は、一瞬呆けた顔をした後、大声で笑い出した。


「なんだよ。馬鹿馬鹿しい。そんな戯言で俺を犯人にしようとしてるのかよ。冗談はやめてくれ」


 結果は髪結の背中越しに部屋の中を観察していた。急いで玄関まで出てきた髪結は部屋の扉を閉めておらず、廊下から一直線に続く部屋の中にはゴミ袋の口が開いたままで放置されている。


「さっきから言おうとしてたんだけどさ、ゴミ袋の中に入った髪の毛が見えてるんだよね。黒と赤の髪が。不知火さんは黒と赤のインナーカラーを髪色にしてる。ついでに言うと、写真を眺めている姿を観察していた私が、その時に持ち帰っているゴミ袋を見ていないと思った?仕事中にせっせとそのゴミ袋に不知火さんの髪を詰めているのも見てるしね」


 髪結はすぐに振り返る。自身が通ってきた廊下から部屋の中が丸見えになっていた。

 体裁をとって推理のようなものを披露してみたが、目で見た情報を伝えるだけのほうが楽なのだ。

 結果は依頼を受けて、髪結を観察し、不知火から話を聞き、部屋の中に不知火と同じ色髪色の毛と壁に張り付けられた髪結の写真がはっきりと見えている。


「変に推理するとか調査の話とかしなくてもここから見える景色ですぐに分かるよ。不知火さんの写真が壁に張ってあるし、律儀に頭の部分にバツ印がつけられてるね」


 髪結は自分の部屋を見つめたまま一切動かない。

 既に答えが見えている状態で自身を揶揄うように結果が喋っていたことに気が付いたのだ。

 そのまま膝から崩れ落ちる髪結。

 追い打ちをかけるように髪結の後ろ姿へ結果は話しかける。


「正直に話してくれればそれでよかったんだけどね。最近不知火さんの身に不幸が多いことを髪結さんは知ってる?」


 髪結から言葉は返ってこない。


「主に左腕に不幸が多いみたい。婚約指輪を付けた左側にね。もしかして、不知火さんの写真を使って相手が不幸になるように祈っているんじゃないかな」


 髪結は座ったまま動かない。


「段々と悪感情が膨れ上がった髪結さんは不知火さんが死ぬように願ってしまった。その結果、不知火さんの全身に不調が出た。超常現象的に考えるとそんなところかな」


 髪結はゆっくりとその場に倒れ込む。


「改めて言うよ、髪結さん。『不知火知を呪い殺そうとした犯人は貴方だ』」

 結果は倒れ込んだ髪結を指して宣言をした。

 猫上は振り返ってから急に動かなくなった髪結の姿に違和感を覚えていた。先程まで激昂していた人間にしては静かすぎたのだ。

 丁度結果が真実を突き付け始めた時から猫上の纏う雰囲気が変化したように感じていた。今も廊下に倒れ込んだまま、指先を小さく動かす程度の動きしか見せていない。

 結果の宣言に対して、否定も肯定もせずに倒れ込んだまま動きをほとんど見せない髪結。


「袋小路さん」

「あん?」

「髪結さん倒れ込んで大丈夫でしょうか」

「探偵殺人の指摘が正しいとみんな魂が抜けたみたいになるんだよ。丁度今の髪結みたいにな」

「救急車呼びましょうか」

「あー。救急車ね。呼んでも良いけど意味はないと思うぞ」

「どういう意味ですか?」


 猫上と袋小路が話をしていると髪結はゆっくりと立ち上がった。そのまま結果のほうへとフラフラとした足取りで迫ってくるがその目には光がない。

 夢遊病のように、自分の意識外で勝手に体が動いている。

 髪結はそのまま結果の近くまで行き、何もせずにその横を通り過ぎる。


「始まったか」

「始まった?」

「猫上くん。君は耳を塞いでな。それと振り返るなよ」

「え?」

「早く。良くなったら教えてやるから」

「分かりました」


 袋小路に真剣な表情で言われた猫上は自身の両手で耳を塞ぎ、目を瞑る。その行動の意味が分からなかったが、巫山戯ているようには聞こえなかったため、言われた通りに行動した。

 猫上の耳に聞こえてくるのはペタペタと髪結が移動する足音。そして鉄に何かが当たる音だけだった。


「袋小路さん。後はよろしくね」

「おう」


 結果は袋小路に伝えると、家主のいなくなった家の中に入っていく。振り返り、猫上の方へと手招きをして猫上にも髪結の部屋に入ることを促していた。

 不法侵入にならないか不安だったが、刑事である袋小路が何も言わないため、結果の後を追うように猫上も髪結の家に入っていった。


「猫上くん。耳から手を外していいよ」


 猫上の手を耳からそっと外させる。


「なんだったんですか一体」

「猫上くんに見せられない事が起こったんだよ」


 結果は玄関の外にいる袋小路へと目配せをする。目線が合うと、袋小路は一度手すりから下を覗き込み、ため息を履いてから小さく首を横に振った。

 一部始終を見ていた猫上だったが二人のやり取りが分からない。


「何が起こったんですか」

「髪結さんが不知火さんを呪い殺そうとしているって伝えたでしょ?」

「はい」

「人を殺す呪いを掛けていた人に事実を突きつけることで、人を殺す呪いの力が掛けていた本人に返っちゃうんだよ」


 結果は悲しそうな顔で猫上へ伝える。

 何度経験しても慣れることのない経験――自分が不本意でもやってしまう慣れてはいけない経験。


「つまりね。髪結さんは手すりから飛び降りて死んだよ。下にあったブロック塀にでも頭をぶつけたんじゃないかな。人が死ぬ姿や音を普通の高校生である猫上くんには見せられないでしょ?」


 猫上は自身が耳を塞がされて振り返ることなく家の中に入らされた理由を知る。大人と専門家の配慮によって自身の精神が守られたのだ。


「もしかして探偵殺人って……」

「私が推理を突き付けると相手が死ぬ。私が探偵をしたら相手が自殺しちゃう。だから私は探偵殺人って呼ばれているの」


 肩を縮こませながら結果は語った。

 本人の意思とは関係なく発揮してしまう探偵殺人の力。被害者がいる以上、加害者よりも被害者に寄り添うべきと結果も分かっている。しかし、自分が探偵をしなければ加害者も死ぬことはなかったと何度も思い悩むことがあった。

 超常現象研究家兼探偵として結果が有名になればなるほど、結果は人を死に追いやっている。

 結果が探偵殺人という呼び名を嫌っている理由だった。


「髪結さんの部屋、ちょっと確認しようか。触ったりしないでね」


 結果は猫上の顔を見ることなく、髪結の部屋に入っていく。

 猫上も結果にどのような言葉をかければいいか分からなかった。探偵として輝かしい結果を残している少女の苦悩は他者にほんの少しも分かることはできない。

 背後には死んだ髪結がいる事実も猫上には信じられず、自分の目で確認をしたかった。呪いをかけた加害者が死んだことが猫上にとって何よりも恐ろしかったのだ。

 袋小路が扉の前で見張っているため、戻ることはできず、結果の小さな背中を追うことしか猫上には出来なかった。


「やっぱり。髪結さんは不知火さんの完全なストーカーだったね」


 結果が部屋に入り、見回してからの第一声。

 結果の予想通り髪結は不知火のストーカーだった。髪結の部屋にはベッドやパソコン、テレビなど日常生活を送る上での必需品以外に、不知火の写真や毛髪などが散乱していた。

 不知火の写真と共に、その日にカットした髪の毛をテープで留めたったものが壁に貼られている。何年もかけて集めたのか、不知火の顔が枚数を重ねるごとに大人びていた。

 廊下から丁度見える位置にある不知火の写真は他の写真よりも大きく現像されており、その顔と左腕には髪の毛によってバツ印描かれていた。


「油性ペンとかでバツ印を付けてると思ったら髪の毛じゃんこれ。気持ち悪いなあ」


「これが呪いなんですか?」


 猫上の知っている呪いは藁人形ぐらいしか無く、目の前に広がっているストーカーの部屋に気持ち悪さはあるものの、呪いを行っている不気味さは感じられなかった。


「何が形になるか分からない。相手の体の一部を使って相手に呪詛を送り続けた場合、それが相手を不幸に誘う場合がある。呪いなんて簡単に出来るものじゃない。本人が呪ってやるという強い意志によって偶発的に成功しただけのもの。きっと髪結さんは不知火さんから不幸が起きていると聞いた時に喜んだだろうね。自分の呪詛が効いているんだもの」

「呪いって簡単に掛けられるものなのでしょうか?」

「質問が多いね。ま、いいけど。本来なら簡単には掛けられないよ」


 徐ろに髪結の部屋にあるパソコンを指さす結果。チャイムに釣られ、急いで部屋から飛び出したこともありパソコンは機械音を響かせながら黒い画面を表示させていた。

 猫上の視線がパソコンへと向いたことを確認した結果は、なるべく室内のものに触らないように気をつけながら足を進める。それに習って猫上も床に置かれている物を動かさないように結果の後を突いていく。


「ほら見て」


 促されるまま画面を確認すると、黒い画面と思われていたものは背景画像で、その中には様々な文章が映し出されていた。


「『オカルト掲示板』ですか?」

「そ。髪結さんはオカルト掲示板で呪いについて調べて実践したんだと思う」


 パソコンには触れることができないため、サイトを調べることはできない。

 掲示板への入力欄には『対象への呪いが成功している。もう少しで死』と途中まで書き込んでいる形跡があり、偶々サイトを閲覧した可能性はない。


「こういうサイトって不確かな情報っていうかデマが多いと思っていました」


 画面を見つめる結果。その黒い瞳には髪結のパソコンの画面が反射している。


「九割九分デマとデタラメだよ。髪結さんは残りの一分を引いたんだ。本物っていうのは何処の世界にも存在していてね。隠れて過ごしているんだ」


 誤情報やデマが溢れるネットの世界に、一雫落とされた真実の呪いは有象無象に巻き込まれて本物が分からなくなってしまう。それを見つけ出し、本物と気が付かずに実践してしまったが最後、対象を苦しめ死へ導く。

 誰が流しているか分からない本物の呪いの情報に結果たちは頭を悩まされている。結果の仕事の大半がオカルト掲示板からの依頼であり、本物を行われた人からの相談だ。

 呪いを実践するまで本物かどうかが分からないため、予め対応をすることも難しく、後手に回った対処しかできない。


「呪いって全て本当に効果が出るわけじゃないんですね」

「そうだよ。安心した?」

「何がですか?」


 視線を猫上に戻し、ニッコリと笑う結果。

 不知火の写真がところ狭しと張り付けられた部屋でほほ笑みかけられた猫上は、結果の存在が自分と同じ場所にいるようには思えず、与えられた笑みを不気味に感じる。

 結果が何を見て、何を感じて発言しているのか、その真意が一切わからない猫上は引き攣った頬を隠すように肯定も否定もしなかった。



 外からけたたましいサイレンの音が響く。


「そろそろタイムアップだよ」

「タイムアップ?」

「警察が来た。袋小路さんが呼んだんだろうね。玄関に戻ろう。決してアパート下を見ちゃいけないよ」

「髪結さんの死体があるからですか?」

「きっと頭部と左腕がぐちゃぐちゃになってると思うからね。好奇心は猫をも殺すっていうでしょ?ようかんに守られた猫上くんが猫を殺すようなことしないよね」


 結果ははにかみながら猫上に話しかける。

 結果の言葉によって一人の人が死んだ事実を知っている猫上は結果の言葉ひとつが重く感じてしまう。


「依頼のことなんですけど、ちょっと考えてもいいですか?目の前で人が死んだって聞いて怖くなって」


 結果の顔からは一瞬にして笑みが消え、猫上の事をじっと見つめる。無表情で声を発さず、猫上の目を見つめる結果は猫上の姿から何かを見ようとしているようだった。

 見つめられる猫上も形容しがたい恐怖を結果に感じ、顔を背けて視線をそらした。

 その行動によって結果の顔には表情が戻り、ニッコリと笑いかける。


「いいよ。呪いを掛けた相手が死ぬなんて経験をみたら怖くなるもんね。また出会えることを待ってるよ」


 そう言うと結果は猫上の横を通り抜けて玄関へと向かう。通り抜けるその姿を猫上は目で追ってしまう。呪いをかけた相手を殺してしまう探偵殺人。一時的に気落ちしていたが、すぐに切り替えて、玄関へ足取りは軽くスキップをしているようにも見えた。

 髪結が残した不気味な部屋に一人取り残された猫上の前門と後門には恐怖が広がっている。

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