笑顔をおくるから
この場所から見える景色がお気に入りで
日が暮れたあとでも、いつまでも眺めていた
灯はあたたかく街のあちこちで見られるから
それで何も言えない雰囲気になるね
「甘いものが食べたくなった・・」
それが二人の共通語であることを知ることに
そんなに時間はかからなかった
もっと、こうして
あのときの思い出も消してしまえるくらいに
二人の確かなことだけを
時計の長針に乗せて、
そのうちある程度の重さになったら
時も進まなくなると思うから
ちょっとは満足できるかもしれないね
ときどき曇らせる顔を
見ないふりをしてた
でもそれはいけないこと
その場所から離れて
またすぐに懐かしくなって
その場所に戻ろうとしたとき
笑顔でいられるように
そして、
その笑顔をいちばんにおくるから