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魔王が必要な世界  作者: おてらのもみじ
平和な日常
2/5

人里離れた森にて

 「風よ!我が敵を貫け!ウィンドスピアー!」

    

  ズバッ!「ギャウッ!!」


 「ふぅ、なんとかなったわ」


  草木生い茂る森の中、

  今日も彼女は変わらず森と共に過ごす。


  食糧を求め森を歩き、

  たまに現れる魔物を退治しては

  変わらぬ日々を過ごしていた。


 

 「さてと、このくらいで村に戻ろうかな」


 「帰りは最近出来た魔法で…」


 「風よ!共に歩む足に加護を!

  ウィンドウォーク!」

   

  …フワフワ…


 「お~、軽くなった!

  私にはまだ少し速く走れる位が限界だけど、

  帰りが楽だよね♪」

             

  木漏れ日混じる自然豊かな帰り道、

  普段は動物や自然の声が聞こえるこの時間も

  楽しい。自然と足取りも軽くなる。


 「お姉ちゃん!お帰りなさい!」


 「ただいま~、いい子にしてた?」

 

  彼女には弟が1人いる。両親はいない、というか

  ある日から帰ってこない。何の音沙汰もないまま

  もう15年も経つ。


  彼女たちは長命な種族であった。人間とは違う

  エルフと呼ばれる「亜種」である。

  ちなみに人間との関わりは()()ない。


 弟「今日は何を取ってきたの?」


 姉「色んなキノコあったから取って来たわ。

   なかなか見ないキノコもあったけど…」


 弟「えー、キノコ?ヨセミテ草は?」


  ヨセミテ草とは癒し効果の高い薬草で、

  味もかなり美味しいため

  よく食されていたのだが、今ではその数も少なく

  貴重なものとなっていた。


 姉「最近見ないわねぇ、キノコの種類も変わって

   来てるみたいだし」


 弟「そうなの?村はいつもと変わらないのに」


  弟は村から出たことがなかった。というのも

  村には外から見えなくするために特殊な結界が

  張られているためである。これは中からも

  魔法の素養が開花したものしか出入り出来ない。


 弟「ボクも魔法が使えたらなぁ…」


 姉「私もやっと最近出来るようになってきたから…

   でも焦らなくて大丈夫よ!

   それより、ご飯にしましょ!」

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