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re.time  作者: 新屋はる
First and last encounter
53/55

一歩

そんなことを話していると、すぐに屋上へ到着した。


「ねぇ。ここから一人になりたい。」


精一杯の力で振り返り、姉に頼む。

姉の表情は固まっていた。

私の予想外の発言に状況を飲み込めていない様子だった。


「屋上」「一人」


その言葉が姉を不安にさせたのだろう。

申し訳なく思い、発言を訂正しようとも考えたが、とりあえず余計なことは言わず、姉の返事を待つことにした。


「分かった。おかしな真似だけはしないでよ。あと、帰る時はちゃんと言うこと。それに、寒いんだからなるべく早く帰ること。いい?」


「分かった。ありがとう。」


姉は余程心配だったのか、私を送り、屋上から出るまで何度も何度も念押しをした。


突然、心がホッと温まった。

ここまで姉が心配してくれることが何よりも嬉しかった。

一度は壊れかけた姉妹の絆は着実に元に戻るどころか、より一層強まるための一歩を踏み出した。

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