表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
re.time  作者: 新屋はる
Repentance of the past
5/55

支え

それから、常夜灯は心の支えとなった。

だから、いつも憩いを求め、まるで本当の家と言っても過言ではない程、居座るようになった。

自宅から遠くても、毎日学校帰りに通うようになった。

いつも過ごしている常夜灯。


常夜灯こそが私の唯一の居場所になっていた。



でも、その日だけはいつもと違っていた。

癒しである常夜灯に来ても、全く癒されなかった。

それどころか、悲しみ、そして、やり場のない怒りも覚えた。


私には一つだけ心当たりがあった。


それは、あの日から3年ということ。

後悔し続けて3年。

できるならば記憶から消したい3年前のあの日だった。


あの日とは、言うまでもなく姉を傷つけた日のことだ。

私のたった一人の姉を。

たった一人の理解者を。


姉妹の口論なのだから、ただ謝ればよいだけの話だった。

姉も大人だ。

いや、それだけではない。

姉妹でもあるのだから、分かり合えないはずはない。


なんせ、謝罪が必要なのは私だけなのだ。

私自身が自分の非を認めているのだから、あとは謝罪の意を姉に伝えるだけだ。


ただそれだけでよかったのだ。



だが、そんな単純な問題ならここまで迷うことではないのは明確だ。


だが、それでも謝れなかった。

謝罪の言葉の頭文字も言葉にならなかった。


この原因は私自身のプライドが大きく関係しているのだろう。


そのために、姉に謝れず無駄な年月を過ごしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ