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re.time  作者: 新屋はる
First and last encounter
47/55

自分勝手

「じゃあ、想太さんは…。」


言葉を選びながら言おうと思った。

でも、途中で言えなくなった。

考えたくもない最悪の事態を想定してしまったことで、姉からの言葉がただただ怖かった。


住む世界も歩む未来もかけ離れていたっていい。

想太さんの記憶から私の存在が消えてしまっても構わない。

たとえ想太さんに会えなくても、想太さんが生きてさえいればそれでよかった。

そんな覚悟で姉の言葉を待つ。


姉も、言葉を選ぶように言った。

姉の表情が徐々に和らいでいく。


(あかり)よりも少し前に意識を取り戻したみたいだよ。」


私はその言葉を聞いた瞬間、胸を撫で下ろした。

ただ嬉しかった。


そして、その言葉を聞いた瞬間、想太さんに会いたいと思った。


直前までは想太さんが生きてさえいればそれでよかった。だが、想太さんが生きていることを知ってしまった以上、欲張ってしまうのにも無理はない。


自分でも都合のいい奴だと思った。

だが、今はそんなことなどどうだっていい。


ただ、想太さんとの再会を願うばかりだった。


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