表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
re.time  作者: 新屋はる
First and last encounter
38/55

水晶

坂の終盤から、私の手元で何かが輝いていた。

それが、しばらく続くものだから不思議に思い目線を下げる。

すると、そこには透けた私の指先が電灯に照らされ、輝いていた。


意外にもショックは受けなかった。

水晶玉のように透ける手は、温かさも手の感覚もあった。透けてはいるものの、その他はいつもと何一つ変わらなかった。

透けた手が夜の街に映えていた。


そして、思い出した。

「普通ではない世界」の説明書に書いてあった現象のような気がした。

注意事項の多さに飛ばし読みをしていただろう私だったが、身に覚えがあった。


「タイムリミットが近づくと身体が透けていく」


そんな内容だったような気がした。

その通り、時間の経過とともに透ける範囲は広くなった。


常夜灯に着くや否や、段差に腰をかけると海を見つめたまま大きく息を吸う。


残された時間を一瞬たりとも無駄にしたくはなかった。

タイムリミットは2人に構うことなく、刻々と迫ってきていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ