表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
re.time  作者: 新屋はる
An unusual world
14/55

はじまり

第一の目的地にしていた自宅にはあっという間に着いた。

庭の花は相変わらず憎いくらいに美しく咲いていた。

家族全員分の洗濯物も当たり前のごとく干してあった。


相変わらず生活感の漂いすぎている家だった。


だから、本当に3年前と変わらないことを改めて実感した。


だが、自宅の窓は締め切ってあり、家の扉まで閉め切ってあった。

おそらく外出中であろう。

チャイムを何度も押すも、返事は一向に返ってこなかった。

勿論、扉を叩いてみるも返事はない。


そこで、突然不思議に思った。



私の記憶が正しければ、3年前の今は姉は自宅で家事をしていたはずだ。

だが、姉は自宅にいない。

それどころか、きっちりと施錠されており、先ほどまで居たという形跡すらない。

だから、入れ違いになったのかと思った。

そのため、特に不思議には思わず、別の場所を探してみることにした。

その数時間後には確実に帰宅していたわけだから、そう遠くまでは行っていないだろう。

そう思い、急いで自宅をあとにした。


どうしても姉に会いたい一心の私は、限られた時間を有効に使うということしか頭になかった。

次の場所へと向かうとき、私が猛スピードで走るものだから、私は人々の視線を盛大に浴びる羽目になった。

これが現実なら耐えられないだろうが、今回ばかりは違った。

いつの間にか何かの使命を背負っているかのような気持ちになっていた。

気持ちだけは正義のヒーローのようだった。


自分なんてどうでもよかった。

たとえ人にどんな目で見られようが、3年前の姉に会えるならそれでよかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ