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両親について  作者: 冬弥
3/5

発見

 12月に入って数日後に、その連絡は来た。

「人間ドッグ、一つ引っ掛かったから今度精密検査に行ってくるわ。手術の時はよろしくね」

検査を受ける前から覚悟を決めている母にあ然とした。

潔いにも程がある。

彼女が癌かもしれない事よりも、絶対完治させるという意思を理解するのに頭が一杯になった。


 彼女の決定に異議を唱えようとは思わなかったが、それが甘かったと分かったのは次の連絡の時だった。

 私は悪性だったら全摘手術をするという認識だったが、彼女は良性でもそれをすると決めていた。

私の間抜けな問い掛けに返って来たのは、悪性になるかもしれない物をそのままにしておく余裕は無いという身も蓋もない彼女の現実だった。

 最初の報告よりも受け入れ難い理由だったが、彼女の立場を肩代わりする。

その器量も覚悟も無かったから、受容して最低限の協力だけを保障して会話を終えた。

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