記憶喪失
ここは・・・
見知らぬ部屋に一人目を覚ました
目をしっかりと開け周りを見渡してみる
見覚えがあるようなないような・・・
覚え・・・どころか・・・
自分のことすらわからない
自分が誰なのか、ここがどこなのかもわからない
この状況は恐怖を感じざるを得なかった
僕は勇気を出して立ち上がった
周りにあるのは、僕が寝ていたベットと化粧台、姿見
何個かのカラーボックスと時計
普通の生活をするものばかり
小さな小窓から外を覗いてみる
夜なので少し暗かったが見えるのは普通の庭だった
地面が近いことから一階だということもわかる
何かしらの事件に巻き込まれた・・・ではないと思う
現在の自分の状況を整理しょう
まず、自分のことについてだ
一つ目、自分の名前や家族、その他の記憶が欠けている
二つ目、物の名前だけはわかる事
三つ目、自分がこの状況で何をしなければならないのか
考えれば考えるほど最悪の状況だった
ふと、カラーボックスの中に写真立てを見つける
一人の男と二人の女の子がその写真には写っていた
もしかしてと思い、鏡を見て自分の姿を確認する
そうか、やっぱり写真に写っている男は僕だ
ならば、この女の子二人は誰だろう
写真立てに飾るくらいだ
かなり仲が良かったのだろう
僕は写真立ての中から写真を取り出してみた
すると取り出す際に一枚のメモが落ちた
「私と正道とかなえの初めての旅行」
これは・・・写真のタイトルだろうか?
つまり僕の名前は、まさみち?
なんだろう少しずつ何かを思い出せそうな
そんな気がしてきた・・・
ん?・・・「私」?
つまりこの家は写真に写っているどちらかの女の子の家なのだろうか?
それほどの仲とは・・・
色々わかってきたぞ
もう少し探してみるか
少しずつ事実が分かっていくことが僕の不安をかき消していった
そのせいで僕は事実を探すのを辞めなかった
カラーボックスの中に写真立ての他にも入ってないか調べ始めた
教科書や本やノートが入っている
数学、国語などの一般教用
憲法の基礎、心理学「人の気持ち」、建築基礎
女の子の読む本か?
と少し疑問に思ったがあまり気にしないようにした
そんなことを思っていると、「日記」と書かれたノートを見つけた
ダメだと分かっていながらも僕は・・・
その日記を開いた