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これでムテキだ! 新人WEB物書きのアナタに贈る、読者ゼロからの成り上がり方!

作者: 熊ノ翁

 どうも、熊ノ翁です。

 今日も今日とて創作界隈で何か面白い話題は無いかTwitterを開いて探していたんですが。

 そこで一つ面白そうな話題に触れたツイートを見かけまして。

 それがコチラ。


以下、作家の大崎アイルさんのツイートより抜粋。


初心者ムーブは何が正解なんだろ?

一人で感想もらえず書き続けるのは結構きつい。SNSで同好の士を見つけるのは良さそう。炎上には気をつけつつ。

あとはコミュニティに入ることかな? 私は作家コミュニティみたいなのは全然経験ないからわからないけど。

私が一番助かってるのはエックスと感想欄


以上


 とまあこんな感じで、物書きになりたての方……というかネットで活動したての方はどうするのが良いか、という事を呟かれていました。


 てなわけで。

 創作界隈に身を置いてる歴だきゃあ無駄に長い、でも特に何の実績も無い熊が、この辺の事について好き放題語ってやろうというのが、今回のエッセイでございます!

 嗚呼、帰らないでッッ!


 WEBデビューしたての物書きさんが望む物は何か。

 フフフ。

 わかってます、わかってますって。

 そんなもん、読者さんに決まってますよね?


 せっかく苦労して書いた自分の作品を読んでもらいたい。

 眠い目こすって、貴重な休日を費やしてまで書いた自分の作品を、どうにかして認知してもらいたい。

 その為にどうすれば良いか、物書きなら誰もが悩み迷う所です。

 ただここで「今流行ってる作風を調べて、面白い話を書いて出来るだけ早いペースで投稿して」なんて言うのはまあ無駄でしょうし、そんなんWEBデビューしたての物書きさんでも分り切ってるでしょう。

 そんなもんは筋肉つけたい奴に「飯食って体鍛えれば?」と言うが如き無意味さです。

 では、その辺の「良い小説を沢山書けば読者増えるよ!」みたいな物でなく、SNSでの立ち回りをどうすれば良いか。


 それは、炎上する事です!

 いいですか?

 大切な事なので、もう一度言います。

 炎上する事です!

 

 アナタ自身が燃え盛る松明となって、自分自身を赤々と照らし出す事です!

 それこそがアナタのやるべき事であり、アナタが作品を読んで貰うための唯一確実な方法なのです!


 何故炎上しなければならないのか。

 それは、お前の作品がつまらないからです。

 そして、世の誰もがお前の事なんて興味無いからです。

 才能も無く、つまらない作品しか書けず、しかも有名でも何でもない。

 そのくせ自分は特別な、面白い小説を書ける才能が眠ってるだなんて思いあがってそうな、身の程も現実も知らないお前の小説など、誰も読みたくありません。

 はっきり言って汚物です。

 タイトルすら視界に入れたくありません。


 まずアナタは「自分は、本来なら誰に見せる事も無くすみやかにトイレに流すべき汚物を、長い時間と労力掛けて作り出し、しかもそれを人前に披露してつぶさに観察させようとする迷惑極まりない変態なのだ」という自覚を持ってください。

 

 あなたのやろうとしている事は、端的に言って道端にウンコして「ここに俺が頑張って出したウンコがあります! どうか皆さん見てください!」と叫ぶ行為に他なりません。

 クッソ迷惑ですよね。ウンコなだけに。

 そんな天下の往来にひりだしたクソを、みんなに見てもらおうとするならば。

 そこにはくそみそなテクニックが必要になってくるのです。


 SNSで誰彼構わず汚い言葉を吐きつけ、投稿小説サイトの感想欄で自分の才能を棚上げにして「お前才能無いから書くのやめな」と煽り「これだからネット小説なんて書くような奴は」とののしり、そのくせ自分はガッツリ投稿サイトに小説を投稿する。

 そういう矛盾を気にしないおおらかな心が大切です。


 また、長文タイトルが創作界隈の話題になれば「そんなタイトル付けてる奴はクソだ」と叫び、異世界ファンタジーにじゃがいもを出す事の是非が話題になれば「お前らって義務教育で世界史やってこなかったの? 中世ヨーロッパにじゃがいもなんて無かったんだけど」と、何かにつけて否定形で語りましょう。

 ジャンル批判も忘れてはなりません。


「なろうやラノベなんざ、小説じゃないね」

「SFは死んだ!」

「ラブコメとか言ってるけどただのエロ小説じゃん」

「サスペンス小説って、読む奴も書く奴も犯罪者予備軍だよな」

「読まれもしない純文学をわざわざ書くとか、お前ってマゾ? 変態性癖持ち?」


 いいですか?

 とにかく他人の努力をディスり認めない事が肝要です。

 自分こそが正しく、賢く、世の連中はバカばっかりだ。

 俺が奴らを啓蒙しなければ、と自分自身に言い聞かせましょう。


 連日そんな事を続けていれば、恐らくその内まとめサイトやtogetterにも載るでしょうし認知度も高まります。

 創作界隈もアナタへの批判や反論で連日持ち切りでしょう。

 熊もきっと「けしからんけしからん! ああ、コイツはけしからんなぁ!」と、十中八九、大喜びで引用リツイートして更にそれをネタにエッセイを書き、ジャンル別ランキング入りを目指す可能性大です。


 そして、みんながアナタの作品を読み始めます。

「は?」と思われるかもしれません。

 しかし、これはまず間違いありません。


「こんなエラそうな事を言ってる奴は、じゃあどんな小説書いてんだよ」

「テメーの作品の感想欄、正論でボコカスに殴りつけてやる!」

「ふぅぅぅ。創作界隈のナパームは格別だ!」

「ここかァ、祭りの場所は!」

「ヒャッハァ! 炎上ネタだぁぁ!」


 と、正義を愛する熱い魂を宿した、熊のような世紀末物書き達が押し寄せるからです。

 間違いありません!

 今まで見向きもされなかったアナタの小説は、突如灼熱のスポットライトで照らされネットの各所で話題となり、まとめ記事で紹介され、騒がれる事でしょう!


 え、なんですか?

「そんなのゴメンだ」

「悪評が立って書籍化の可能性が消えるだろ」

「読者さんが減っちゃう」

「心が持たない」

 ですか?


 いやいやいや。

 あのね、アナタ大きな勘違いしてますよ。

 まず大前提として、アナタは書籍化できません。

 何故なら、アナタの作品は面白くなく、アナタに才能も無いからです。

「そんな事無い! 運がよければ俺にだってチャンスが!」と考えてるのかもしれませんが、宝くじも5等までしか当たった事無いだろうアナタには、運も実力もありません。

「読者さんが減る」も何も、そもそも大前提としてアナタ読者なんていないでしょ。

「心が持たない」って、大丈夫ですよ。

 がんばって書いた作品が誰からも読まれず放置される事に比べたら、よっぽどマシですって。


 というわけで、何一つ失う物の無い無敵の物書きであるアナタが心配する事なんて、実は無いんです!

 炎は友達!

 怖くないよ!


 さあ、創作界隈で熊と握手!

 魅せつけてやれ、君の思いっきりのヘイトを!



これでムテキだ! 新人WEB物書きのアナタに贈る、読者ゼロからの成り上がり方!……END


 最後までお読み頂き、ありがとうございます!

 ええとですね。

 大丈夫だとは思いますが、一応言っておくと本エッセイはあくまでもネタエッセイでございます。

 これをお読みのアナタを傷つける意図も誹謗中傷を勧めるつもりも全く無いので、その点ご理解して頂けると幸いです!


 もしも本エッセイを楽しんで頂けましたら、広告下の☆☆☆☆☆欄にて応援いただけると、嬉しい限りです!

 また、エッセイだけでなく「日常魔王」というコメディ小説も、同じ小説家になろうさんのサイト内にて書いております。


作品アドレス

https://ncode.syosetu.com/n8322ic/


 良かったら、こちらも併せてお楽しみ下さい!

 それではまた、次回作で!

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― 新着の感想 ―
炎は友達笑。 ちゃんとあとがきで解説があるので、無垢な初心者さんが自ら松明になっちゃうこともなさそうでよかったです(*´꒳`*) 純文学っぽいものを書いている人間として、途中の的確な指摘が刺さりました…
 そうやっhigh(灰)になるんですね。(笑)
ボクも! がんばって炎上芸身につけます!!(大暴投)
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