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友達の作り方

作者:

公園のベンチで一人でうつむいている私と同じくらいの歳の女の子がいた。

最初はいつものように友達と滑り台で遊んでいたが、その子が習い事の時間になってしまい、帰ってしまった。私ももう帰ろうかと思ったが、やっぱりさっき女の子が気になり、もう一度ベンチの方へ向かった。すると、女の子はさっきと全く変わらず、うつむいた。私は勇気を出して声をかけた。

「ねぇ、何してるの?」

「分からない」

その子は私の方を見て、困った顔をしながらそういった。

「えっ誰かと待ち合わせしてるとかじゃないの?」

「違う」

「そうなんだ。じゃあ一緒に遊ぼうよ」

「いいの?」

「うん、じゃあ何して遊ぶ?」

「分からない」

その子は私の方を見て、困った顔をしながらそういった。

「えっ誰かと待ち合わせしてるとかじゃないの」

「違う」

「そうなんだ。じゃあ一緒に遊ぼうよ」

「いいの?」

「うん、じゃあ何して遊ぶ?」

「分からない」

「えっと、いつも友達と何して遊んでいるの?」

「分からない、わからない、わからない、わからないの。」

「…何がわからないの?」

「どうやって、友達と遊んでいいのか分からない。」

「別に遊具とか使わなくてもおしゃべりするだけでも楽しければ遊ぶ事になるんじゃない?」

「分からない。友達との話し方もわからないの。ママに外で友達と遊んで来なさい。って言われたけど、どうやって友達を作ればいいのかすらわからないし。」

そう言ってその子はまたうつむいてしまった。

「大丈夫。だって今、私達、友達になったじゃん。」

そういうとその子は初めて笑顔になった。

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