表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『中二病は首を吊る』

作者: 呟木心葉

 妹が首を吊ったのは、どうしてなのだろうか。首吊りで死ぬのが、何だかカッコイイように思えていたのかもしれない。

 今考えてみると、妹は重度の中二病だった気がする。右腕が暴れだしたり、「私には幽霊が見えるの」とか、中二病どストライクな言葉をいくつも重ねていた。

 全て、兄である僕のせいなのかも知れない。僕は、精神科に連れて行かれそうになるくらいの中二病患者だった。今となっては笑い話だ。でも、そんな僕でさえ首を吊ろうなんて微塵も考えなかった。

 きっと、妹は家族に構って欲しかったんだ。両親はいつも仕事で、家にいる時間が極端に短かった。僕が中二病になってしまったのも、同じ理由だったから、きっと妹も同じだと思う。よくにた兄妹だったから。

 可哀相に、こんな醜い死に方をして……。可愛い顔も、首吊りなんて死に方をしたら台なしになってしまうじゃないか。

 どうせ死ぬなら、僕と同じカッコイイ死に方をすればよかったのに。

 

 僕と同じ、リストカットで。 

――End――




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ