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いざ入らん

中学生3年生15歳、受験勉強に追われています。

天音雫です。

何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです。

「いいか?絶対音を立てないこと、勝手に喋らないこと、俺から勝手に離れて変な奴についてかないこと。この3つを、守ればーーまぁ、うまく行けばここから生きて帰れる。いいな?」


「ふ、ふぁい……」


暗い暗い路地裏で葵は涙目になりながら頷く。


時は数刻前に遡る。

案内してもらった、桜がいるであろう”闇売処“は、人間世界の闇市のようなものらしい。


違法な物、薬、臓器、などが違法な値段で売買されている所だとか何だとか。


神々の世界にそんな物騒な物があると思わなかった葵は震えながら雅のあとをついていき、怪しい路地裏に突如入り込みーー現在に至る。


これから待ち受けていることを考えると気が滅入りそうな葵だったが、桜のことを思い意思を何とか強く保った。


雅は勇気をふるう葵を横目で軽く見て、腕まくりをした。


「この先に闇売処へ繋がる扉がある。

この扉は違法なもん扱ってるだけあって一般神は入れねぇようになってる」


そういうなり、まくった腕に、どこからともなく取り出したナイフを当て、ひと思いにスッと切り裂いた雅に葵は仰天した。


「え、………?!雅、さん……?!」


パックリ開いた傷口からそ鮮やかな血が滴り落ちる。

雅は葵のことなど気に求めずに傷ついた腕を前方へとつき出した。


「開けろ、これが証拠だ。ーー俺を、ここに入れろ」


すると、何もなかった路地裏に突如として引き戸が現れた。特殊な文様が描かれたその引き戸を葵は驚き半分恐怖半分の目で見つめた。


「入るぞ」

「は、はひっ!!」


振り返り、ナイフを持ったまま引き戸を半分開けた雅に急かされ葵は目をつぶってその引き戸をくぐり抜けた。










闇売処は、大きなお城の中のような雰囲気が漂っていた。


あちらこちらに提灯があり一階も、階段で繋がる2階も3階も、怪しげな店が所狭しと並んでいる。


闇売処は人で溢れていた。しかし、行き交う人ーーというか神の面持ちは時雨夜のそれとは大違いだ。


どの神の目も暗く、重たい影を宿している。

腰回りに帯刀していたり、常に炎がその身を纏っていたりと敵対心剥き出しの神の姿に葵は怖気づいた。


「怖がんなよ。お前達人間が思ってる神とは違ったかもしんねぇけどよ。でも、まぁ慰めになるか分かんねぇけど、ここにいる奴らはほどんど神じゃねぇよ。異界から来た妖魔達がほとんどだ。」


「っそ、そーなんですね……」


「そんなんでこの先大丈夫かよ」


「任せて、ください……」


「頼りねぇーー」


雅は嘆息しながら込み入った闇売処を迷うことなく進んでいく。葵は言いつけの一つ(俺から離れて変なやつについて行かないこと)を守るため無我夢中でその背中を追いかけた。


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