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信じるから

中学3年生になりました天音雫です。

何かと至らない点があると思いますが読んでもらえると嬉しいです。


桜を探しに駆け出そうとしたその時、攫われた、という単語に葵は振り向いた。


「攫われ……?!どういうことですか……?!」


「あの爆発は、全部桜を攫うためのもの。桜に呪いを意図的にかけたやつの仕業だ。

ーー桜を、何かに利用しようとしているやつがいる」


ゾワッ、と背筋に怖気が走る。


桜を、利用する。まだあんなに幼い、純粋な神が、何か、悪しきことに利用されてしまう。


呪いも爆発も、全て意図的。

この世界のどこかにそれを仕組んだ犯人がいる。


探さなければならない。犯人を。


見つけなければならない。桜を。


何か取り返しのつかないことになる前に。


早くしなければ。早く、早く、早く、早く、早く。

思った瞬間足は瓦礫を踏みつけ駆けていた。

「お姉ちゃんは右!私は左に行く!渚冬さんは私達なんかよりずっとここに詳しいから、私達が知らないような色んなところ探してください!」


「あおちゃんっ?!」


「葵ちゃん!!」


後ろから聞こえる自分の名前を呼ぶ声がもう遠く聞こえるように感じた。葵は叫び返す。


「お姉ちゃん!何かあったら“能力”使ってよ!」


音を立てて瓦礫の上を走る。

前へ前へと進む。


「私お姉ちゃんのこと信じるから!」


そう叫び残し葵は、右も左もよく分かっていない、人生2回目の“時雨夜”で桜を探しにかけていくのだった。ーーその胸に絶え間なく響く警鐘をただ頼りにして。

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