風と炎
中学2年生の14歳が書いています。
『稲荷ぐるみは仮の姿です』の第二章です。
何かと至らない点があると思いますが読んでもらえると嬉しいです。
そうしてやっとのことで、“秋の守護者”になる決断を固め、今日に至る。
ちなみに、姉の瑠依はそのお願いを持ちかけられたその瞬間から“秋の守護者”になる気満々であった。
何とも考えの浅いーーいや、心優しい人物である。
渚冬に宿してもらった特殊な能力は、何だか難しい原理が色々あって色々な手順を踏んで葵と瑠依の体内に宿したらしいが、姉妹だからと言って同じ能力が使えるわけではないらしい。
現に、渚冬も湊も桜も全員違う能力ーー“権能”を使っていたのだから、葵は何となく理解できないまでも、納得した。
しかし何故瑠依が炎の権能なのか。
こんな、邪神に、体を乗っ取られるほどふわふわした姉なら、その能力でうっかりどこかを火事にしかねない。
しかし、渚冬はそんな心配はあまりしていないようだった。
「二人とも、“秋の守護者”の役目を引き受けてくれて本当にありがとう。秋と冬、一人二役は意外と大変だったから本当に助かったよ。」
「と、とんでもないです!ふ、不束者ですがこれからも何かとよろしくお願いします!」
「よろしくお願いするわ、渚冬さん!
ところで渚冬さん、この炎ってどうやって消すのかしら?なぜか炎がどんどん大きくなってきていて何処かに燃え移ってしまいそうなんだけど………」
「ひいいいっ!は、早く消してよお姉ちゃん!」
「け、消したいんだけど消し方がわからないのよ……」
「何でーーーっ!私の風はなくなれ、って思ったら消えたよ?!」
瑠依の手のひらでどんどん巨大化していく炎の球をみて葵は悲鳴じみた声を上げた。
「だ、大丈夫だよ。
そう、ゆっくりゆっくり………」
見かねた渚冬が瑠依のそばに行って直接操り方を伝授。
ゆっくりと姉の手のひらの上で炎が小さくなり、完全に消えたのを見て葵は思わず安堵の溜息をついた。




