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呪いと星

中学3年生になりました。


何かと至らない点があると思いますが読んでもらえると嬉しいです。


勉強します。頑張ります。

雨の日の桐ヶ谷神社はいつにもまして幻想的な雰囲気を醸し出していた。葵は思わず一礼をして鳥居をくぐり抜ける。


瑠依もそれに合わせ一礼をしてくぐり抜けるーーが、盛大にコケる。


瑠依は咄嗟にバランスを取るが瑠依の前方を歩く葵はそれに全く気づかない。


鳥居をくぐり抜けた葵の瞳には、少し離れたところで物憂げに立っている渚冬の姿しか映っていない。


葵は大声を出す。


「渚冬さん!」


渚冬はびっくりしたようにこちらを向いた。それもそうだろう。いきなり名前を大声で呼ばれれば神だろうと何だろうとびっくりする。


「どうしたんだい?こんな雨の日に……」


「って、渚冬さん傘さしてないのに濡れてない!

 なんで?!」


「ご、ごめん、その話はまた後でに……詳しい原理があるから……」


驚愕に目を見開く葵に、駆け寄った渚冬は苦笑いする。


「瑠依ちゃんまで。わざわざここまで、疲れただろう?

…………何か、あったのかい?」


勘の鋭い渚冬の不安そうな顔を見て葵と瑠依は桜を差し出す。…………稲荷ぐるみ状態で、喋れなくなった、桜を。


「桜……が、どうかしたのかい?」


差し出された稲荷ぐるみをそっと受け取り静かにそう尋ねる渚冬に葵は重い口を開く。


「信じてくれないかもしれないんですけど……桜が神様の姿になれなくなっちゃって……」


「そうなのよ!変身しようとしてもバチバチバチッ!って火花が散っちゃっていて……!」


必死に説明する二人に渚冬が、顔色を変える。


そして桜の、稲荷ぐるみの手に触れ、その瞳を険しくした。


「ーーーー呪われてる」


「「ぇ……」」


渚冬の呟きに葵と瑠依は思わず言葉を失った。


呪われてるって、それは一体。


「桜は誰かに呪いをかけられてる。早く解かないと危険だ。」


稲荷ぐるみの手に触れたまま瞳を閉じた渚冬の言葉に葵と瑠依はパニックになる。


「そんなっ…、い、今すぐ解かないとっ……」 


「な、渚冬さん、お願い、桜ちゃんのこと、助けてっ…!」


渚冬は目を開く。その目の色が黒色から透き通るような青に変わっていた。


「あぁ、もちろんだ。でも、ここじゃ解けない。


ここは魔法陣がない。」


「魔法陣……?ってあの星の形の…?」


葵の頭に六芒星の星が浮かぶ。


「そう、星の形の結界だ。

あれなくしては、どんな小さな呪いも解くことは出来ない。」


渚冬は桜を抱えたまま扉へと歩き出した。

時雨夜と、繋がる扉へと。


「時雨夜には、呪いを解く専門の場所がある。そこならたくさん魔法陣がある。悪いんだけれど、二人とも付いてきてくれないかな?」


少し間を空け、続ける。


「今回は少し……手強そうだから……」



言葉に滲んだ複雑な感情を汲み取り葵と瑠依は頷く。


「はいっ!」


「もちろんよ!」


瞳に決意と不安を宿し、人間の双子は揃って神の後を追って、時雨夜の入口へと向かうのだった。

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