カムバックマザー
中学2年生の14歳が書いています。
何かと至らない点があると思いますが読んでもらえると嬉しいです。
「何が、ど、どうして……?」
桜は稲荷ぐるみの姿のまま、そしてベッドに倒れた姿勢のまま、ゆるゆると狐の首を横にふる。
それは、変身が出来なくなった、ということを示す桜なりのジェスチャーであり、桜の混乱であり、火花が散った原因であり、何よりもーーーー
「どう、して……?」
今全員が抱える困惑を表すものであった。
どういうことか分からないが、つまり、ーーーー
「桜ちゃんは、神様の姿に戻れなくなってしまった、………ということ、なのかしら……」
葵は瑠依の珍しく正しい見解に無言で頷き稲荷ぐるみに手を触れる。小さな火花がまた散る。
おかしい。今までこんなことになったことはない。
「お姉ちゃん、桐ヶ谷神社に戻ろう。今ならまだ間に合う。時間もそんなに遅くない。渚冬さんならきっと解決できる。」
「え、ええ。きっと、そうよね。」
決意を孕んだ葵の視線に瑠依は何度も首を縦に振る。
「行こう、お姉ちゃん」
再び稲荷ぐるみを腕に抱え、部屋の扉を開こうとしたその瞬間だった。
「ただいま〜、って誰かいるのかな?あ、葵と瑠依もう帰ってきてる?」
階下からそんな声がした。
「あ、うんっ!帰ってきたよ!」
「ま、まぁ!おかえりなさい、お母さん!」
まさかの母の登場であった。
何というタイミングの悪さだろう。
今ここで稲荷ぐるみを抱きながら桐ヶ谷神社に行くなどと言い出したら、怪しまれるどころの騒ぎではない。
葵は思わずそっと稲荷ぐるみをベッドの上へ戻した。




