表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奴隷スタートの古代ローマ転生で成り上がりRTA(実質強制)  作者: 九束
3章 黄金の指輪獲得RTA 外付けアクセルを添えて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
98/115

第98話 ポン/ペイ復興開始

噴火の日以降、ほぼほぼ政治面をルクレティアお嬢様にお任せした結果、色々な人が心に傷を抱えたり、家の大理石像に傷を抱えたり、罪悪感をえぐられたり、財布(家財)がズタボロになった上に首輪を嵌められたり、許されるまでブラック労働が確定したりと様々な犠牲がありつつも、とにかくみんなの心が一つにまとまった結果、黄金の指輪獲得RTAの第一歩であるところのポンペイ復興計画は走り出した。


ちなみに財布がズタボロになったのは旧ポンペイの有力者の面々だけにとどまらず、俺の財布もすっからかんだったりする。


理由はお嬢様が『今が使いどころなんだから派手にばらまきなさい』と指示してきたから。


たぶん今後の打ち手に必要なのだろう。


もう今までの一連の流れから俺は政治についてはもうお嬢様がオートで進めてくれるイベントとして認識することにしたので、お嬢様の指示に従って去年10月時点で俺のペクリウムになっていた数十万セステルティウスで当座の生活物資を調達してばらまいた。


結果、秒で数十万セステルティウスは溶けてなくなった。


まー2万人弱も避難民は居るからね。ほぼ全員にバラまいたらそら秒で溶ける。


前世でも今世でも、派手に散財する人の気持ちが今までわからなかったが、今わかった。


確かにこれは気持ちいいわ。



そんな感じで新しい快感に目覚めつつも始動したポンペイ復興プロジェクト。



やることが決まり、いざ実務が動き出しさえすれば、時の流れというものは驚くほど速い。


いつのまにやら季節は巡り、今はもう西暦80年の2月も中旬だ。


先月正式に今年の執政官に就任したドミさんは、就任のお披露目で今年の目標を災害からの復興に定めることを宣言。


先だって西暦79年10月に、ポンペイの有力者にお嬢様が首輪をつけたあの日の約束通り、新しいポンペイの建設地となる()()()土地を旧ポンペイ市民を中心としたカンパニア地方の被災民に対して用意した。


そして新ポンペイへの移住を希望する住民の移住も今月頭にようやく終わり、この新しい()()()工業都市はまさに復興を競い合うように活況を呈している。


……うん。


脳内リスナーのみんな、何をツッコミたいのかわかるよ。うん。


そう。そうなんだ。



ポンペイ、二つに増えちゃった。



しかもこの二つのポンペイ、別に隣接する街って訳でもないし、何なら荷馬車で1週間はかかるレベルで離れている。


なぜそんなことになったのか。


一言で説明すると、ポンペイをポン/ペイにして復興した方が産業的に都合が良かったからだ。


ポンペイ復興は単に別の場所で復興をすればよいというわけではなく、ドミさんが皇帝になるための軍政両面での成果を得るための生産拠点という性格を持っている。


ドミさんもそれは十分に理解しているため、とっておきの用地を持ってきてくれた。


二つもね!!


そして始まる選定作業。



一つ目の候補地は、ローマの北西、海岸沿いのオルベテッロ近郊。


ここは何と言っても、ローマ本国としては数少ない、まとまった量の鉄鉱石を産出するイルウァ島への海上アクセスが抜群に良いことが特徴だ。


また、このオルベテッロ一帯は、ドミさんの奥さんであるドミティア・ロンギナさんが相続した土地らしく、つまりはドミさんがOKすれば一帯すべて好き勝手にできる土地という、全マッドサイエンティスト羨望の立地。


つまり毎日爆発が起こっても怒られないような贅沢な都市計画が可能な土地であって、火薬や雷管の製造工房用地としてはまさに最適な立地であると言える。



二つ目の候補地は、保養地として知られるティブルの近郊。


こちらは現代基準で言えばローマ近郊と言ってもよい立地で、複数のローマ水道が隣接している。


つまり製紙業として重要な『綺麗な水』を贅沢に使える立地なので、製紙工房と印刷工房に最適。


そしてその内、製紙業については元老院に握らせる飴なので、ローマ近郊という立地はかなり重要となる。


一言で言うと、ドミさんの内政的な成果として誇示するショーウィンドウ都市として考えた場合は最適な立地なのだ。


だが一方で製鉄所や武器弾薬工房を建てると考えた場合は輸送面でオルベテッロ一帯にだいぶ劣る。



結論:どっちも甲乙つけがたい。



と、言う訳で「えらべなーい」とドミさんに甘えてみたところ、


『まかせておけ! 何も悩む心配はないぞルシウスよ。今の復興委員会予算には上限が設けられていないのだ! 何せこの都市建設で興す産業をモデルに元老院議員どもが出資する製紙業などから将来見込める税収(法人税)は莫大! 故に普段のけち臭い父上が嘘のように金庫からいくらでも引っ張れるのだ。お前がそれが最適だというなら、両方に作ればよかろう!』


……ってことで、二つ作ることになりました。


言ってみるもんだなぁ。


金づるがいるって素晴らしい。





さて、そんなわけで、ティブル近郊と、オルベテッロ近郊に作られることになったポン/ペイ。


二つ作った弊害として、なんか早速派閥が出来てバチバチやり合い始めていたりする。


『我々が移住する街こそが、真のポンペイの後継だ!』


『いや、我々の方こそが正当なるポンペイだ!』


ということらしい。


どうでもよくない? どっちも後継なんだけど?


その対立構造は名前にも表れており、


オルベテッロ近郊の街は『Colonia(C.) Victrix(V.) Flavia(F.) Pompeii(P.) Nova(N.) Vulcani(V)


ティブル近郊の街は『Colonia(C.) Pompeii(P.) Nova(N.) Minervae(M)


という名前でなんか北の方は鍛冶神とドミさんの氏族名を都市名に付けてるし、南の方はドミさんがキチってるミネルヴァ様の名前を冠してこれまたドミさんにアピールしている。


正直どっちも名前が長いので俺は面倒になって北ポンペイと南ポンペイと呼ぶことにしている。



そして深まる対立。


そうなれば競争で次にターゲットになるのは?


そうだね、ポンペイ一の有力者であるデキムスさんだね!



どちらの街も、都市の二人官(市長)としてデキムスさんを担ぎたいと言い出したのだ。


そして、移住振り分け完了後に即時で行われた選挙で立候補もしていないデキムスさんが当選。


『二都市で二人官(市長)!? 無理無理無理!! さすがに本気で無理!!』


当然ながらデキムスさんは全力で抵抗。


流石に今のデキムス学校の運営を放り投げるわけにはいかないということで、諸事情により都市運営でデスマが確定している北ポンペイにはフェリクスのおっちゃん、運営負荷はそれほどでもなさそうな南ポンペイにはアウ爺が補佐役という名目で実質的な運営を代行することで落ち着いた。


ちなみにこの二人は二人官にならないの? という疑問もあるかもしれない。


俺も同じ疑問を持ったのでお嬢様に聞いてみたところ、フェリクスのおっちゃんにしてもアウ爺にしても解放奴隷身分のため、都市の公的な役職に就くことはできないらしい。




そんな感じで、あっちこっちでギスギスしたりデスマの足音が聞こえたりしている順調な都市建設計画。


ヒト、モノ、カネが集まった今やることはー?


そうだね! 久々の怒涛の技術チートぶっこみだね! いってみよー!!

■解放奴隷の公職就任制限

ローマ帝国においては経済面では成り上がりが可能だった解放奴隷。

しかしその政治関与についてはかなりの制限が設けられていた。

具体的には本編で語られているように正規の公職には基本的につけない。

具体的には造営官、二人官、都市参事会員のような役職には就任できなかった。


しかし実際の実務においては奴隷や解放奴隷階級の関与はあった。

ローマ本国などが分かりやすく、建付けとしては公職者の私的な補佐要因という建付けで運用されていた。

特にクラウディウス帝の統治においては政府中枢はかなりの割合が解放奴隷で占められていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ようやく最新話まで追いつきました 凄く面白くて一気読みしてしまいましたわ フェリクスはもう嫌いだし、悲劇は悲しかったけど ルシウスやお嬢様やルシアやデキムスさんや殿下がいるからまだまだ楽しく読めるのは…
2026/05/18 23:05 トラファル
突っ込みどころしかない。何処から突っ込んだものやら……。 とりあえずデキムスさんは、いつものデキムスさんなようで……世間的にはまだ百万セステルティウスの義父なんだろうけど、立候補してないのに本人の了…
立候補してないしなんなら当選するまで知らされてなさそうw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ