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第九話 闇の中の明かり

 ドーヴィルとの楽しい楽しいお買い物が終わり、解散した後宿屋にもどった。道中、楽しさの余韻が抜けないまま今日の記憶の振り返りをしていた。


「あそこのお肉は美味しかったー!! 安くしてくれたし、いい人に違いない! 村の作りも巡りやすくて素晴らしい!

鍛冶屋でドーヴィルは良い剣を買えたみたいで良かった。

いい一日だったな…… あの剣だけは……気になるけど」


 なんだったんだろうあの剣。他の剣にはあんまり魔力が込められている様子はなかった。てかまずまず剣に魔力ってこめられるの!? 魔法を付与することはできるけど、あれは付与ではない。”在る”のだ最初から。

しかもあの魔力どこかで──見たことある。


「んー、考えたって答えは分からないよね! とりあえずもう1回明日見に行ってみよっかな」


 私が泊まってる宿屋まあまあ大きいな。

「こんにちはー! 今日もよろしく頼みまぁーす!」


「元気いいね、おじょーちゃん! 今日も体休めてくれよ!」


「すやすや寝て来ます!」


 私の部屋は3階だから登るまでに体力が削がれる……

でも結構広めのお部屋をずっと取らせていただいてるからありがたい!!


「明日に備えて今日寝よう!! その前に寝る前の夜景タイムぅー!」


 カーテンを開け、窓を力いっぱいに引く。

「やっぱここからの景色は綺麗だな〜。高さがあるから村を一望できる! 昼とは違う静観な街並みが夜の心に染みるね!」


「ん? あの人鍛冶屋のてんしゅさんじゃない!?

こんな夜に何してるんだろう……? んー気になる!!」

「よし!! バレないように追うか!」

 窓の内側から身軽なステップで艶がある純白の髪をなびかせながら飛び出てくる。音を立てないように軽く地面を蹴りながら背中を追いかける。


「てんしゅさんはどこに向かってるんだ? こっちは路地だけど……」


 暗く沈んだ重い空気が広がる路地に、店主は周りを少し警戒しながら歩を進める。


「あれは……!? フードの者だ…… なんでここに!」

「てんしゅさんがあぶな──」


「──さん。──です。これで大丈夫ですか……?」


 言葉はないが、フードの者が頷く。肯定されたのだろう。

しかし何を渡してるんだ? 何かを持っているのはわかるが、

なんでフードの奴に渡してるんだ? 理由がわからない。


「────だ。」

 何かを言った瞬間に素早い視線の入れ替えで私のことを見つけていたかのようにこちらを睨みつけてくる。


「·····!? ばれたのか!? すぐ隠れたし、魔力も隠蔽してたはず!」


「────散れ。」


「は、はい」


 私見られた? もしかするとフードの者にバレたか? でもばれる原因になるものが思いつかない。もしバレてたとするなら相当なやり手だ。なにかとても大きいことに巻き込まれてる気がする。


「いや、まあ今日は一旦落ち着こう」

ここまで踏み込んだから以上、知らんふりは出来ないだろう。




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