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第三話  てんしちゃん、冒険者デビュー

 長い道のりから解放され、やっと始まりの村についた!

この村は名前からもある通り、初心者の冒険者がよく使う村。

多くの冒険者が寄っていくから、そこらかしこに鍛冶屋や宿屋がある。見たことない食べ物や、武器とかもあっておもしろそう!!


 二人で散策をしてる時ドーヴィルが話しかけてくれた。

「ユーア、さっき話してた冒険者登録しにいってみる?」


「え! いきたい!! どこで登録できるのー?」


「冒険者登録はね、冒険者ギルドにいけばできるよ」


 冒険者ギルド。冒険者となるためには冒険者ギルドで冒険者登録する必要がある。魔力量を測って、仮のランクを決める。

そこからクエストをこなし、ランクを上げていく。

私たちは冒険者登録のためにギルドに向かった。


 「ここがギルド……!!!」

 目の前に広がる冒険者の熱気と活気が身体を震わせる。外観は綺麗な集会場のようだが、中は泥臭く男気溢れる空気。この雰囲気には少し圧巻だ。


「どうされましたかー?」

綺麗なお姉さんが受付やってる!!


「すいません!! 冒険者になりたいんですが······!」


「はいはい! 冒険者登録ですねー! 」


「冒険者登録には魔力量測らなければならないんですよー! なので魔力量の測定やってみましょうか!」


「あ、はい!!! わかりました!!」


 魔力量の測定ってどうやってやるんだろう? と思っていた矢先、目の前に透明な球体が出てきた。水晶体と呼ぶらしく、ここに手を当てて、魔力放出をすると体内の魔力量が分かるらしい!!すごい技術……!


 水晶体に右手を添える。なんて楽な作業だ。しかしこの作業、ユーアからしたら絶対に失敗が許されない。心臓の鼓動が鳴り止まない。


 彼女は一般天使。

でも「()()()()()()」の一般天使なのだ。彼女の魔力量は天使の中でもトップ。人間の魔力など軽く凌駕するものだった───



「それでは手を当てて魔力を放出してみてくださーい!」


「はーい!!」


 ユーアが水晶体に対して魔力を込めた瞬間だった。

「パリン」という音と共に、全員が目を大きく見開き、口がぽかんとあいた。

 

「ええええ!!!?? 水晶体が······破砕した!!??」


 ユーアの魔力は水晶体を十分に満たす量を供給された。

いや、それは正しい表現ではないだろう。水晶体の需要に対して、遥かに多くの魔力が雪崩のように水晶体に流れ込んだ。

人知の範疇を超えた魔力に水晶体は耐えられるはずもなく破砕したのだ。


(やばいやばいやばいやばい、力の調整しくじった……)

(とりあえずこの場を切り抜けないとバレる……!!)


「あれぇ〜、水晶体に不具合があったのかなぁ……」


 はぁぁ、よかった。お姉さんが都合のいい勘違いをしてくれてる。このまま通すしかない!


「そ、そうですよ〜〜!! そうじゃないこんな壊れ方しませんよー!」


「たぶんそうですよねー! 申し訳ないですー! ならもう一回計りましょうか!」


(受付のお姉さんの勘違いのおかげでうまく誤魔化すことができた……)

(このチャンスを活かして次はしくじっちゃだめ!!!)


 二回目の挑戦。一回目の時よりも明らかに私にむけられる視線が増えている。果たして期待の視線なのか、それとも疑惑の視線なのか知る由もない。

 

 またここでさっきと同じミスをしたらもうなにも誤魔化しがきかない。魔力をいつもより丁寧に水晶体に放出する。力加減はもう覚えた。丁寧にやらなければならないがゆっくりやれば、それはそれで怪しい。ちょうどいい魔力量を、速度を落とさずに放出する。


 正直魔力の調整はとても難しい。魔力操作自体、長い歳月と経験を積まなければ上達しない。しかしその基準もただの人間の基準。天使様にそんな普通が通じるはずもない──

 天使の中でも天才枠。そんな異彩を放つユーアが難しいという感情を抱くはずない。ユーアからしたら、赤子の手をひねるようなものだ。


 魔力を入れていくと、どんどん水晶体の色が変わり、文字が浮かび上がってくる……

よし大成功だ。


「あ、今度は成功しましたね!

えーとランクは────Dランクですね!」


 さっきまであった視線は超越した存在を見るようなものだったが、今は少しすごいルーキーを見る視線に変わった。よかった。

 

 まあ少しランクは高くなってしまったが、正しく測定できたから及第点かな!


「最初からDなんて凄いですねー!!! うちのギルドの中でも高い方ですよー!!」


「ほんとですかーー!! 期待に応えられるように頑張ります!!」


「魔力の測定が終了したので冒険者登録は完了です!!!

これからはクエストの受注などができるようになります。

Dランクなので魔物の討伐が主なものになると思うのでランクをあげれるように魔物討伐頑張りましょう!!」


「はい!! がんばります!!」


 あの後色々手続きを終え、日も沈んでいるのでドーヴィルとは解散した。ドーヴィルからは祝いの言葉貰った!

 前まで職がなかった私が冒険者に……!

なんだかすごい新鮮な気分。明日からの新たな人生の門出に胸は高まるばかりだ。









※第四話は明日の18時更新予定です!

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