私の主は救世主でもあります〜【side真白】
こんにちは、四宮スノウです!
今回は謎の人物、『真白』目線です!
真白の過去が明かされます…!
悲しい過去、二人の救世主ーー。
この二つが行き着く先とはーー!?
それでは、小説の世界をお楽しみください!
私の名は真白。
ハッキング、解析までなんでもござれの超高性能AIです。
名前の由来は「最初は真っ白な白紙に、データを書き込んでいく」と言うイメージからだそうです。
私のご主人様、ルアナ様とギル様。
お二人は過去に、私を救ってくださいました。
それゆえ、お二人に絶対的な忠誠を誓っております。
そう考えながら、バーチャル空間の中で真白は『あのとき』を思い出すのだったーー。
〜数年前〜
「おい!!!早くやれっ!!ノロノロするなっ!!」
真白は、他の人間を主人として働いていた。
名前も、真白ではない。
4号というコードネームのようなものだった。
唾を飛ばしながら怒鳴る主人に内心ため息をついた。
本当ならやめてしまいたい。
だが、そういうわけにもいかなかった。
「辞めたい」と言ったら最後、ゴミとして捨てられるとわかっていたからだ。
辞めたい。
だけど、捨てられたくない。
そんな気持ちだった。
4号はAIだが、感情も、自分の考えも、痛みだってあった。
つまり、4号は限りなく人間に近いのだ。
知能が人間を凌駕している点以外は。
「おい、4号!!」
主人の声が聞こえてきて、振り返り一礼。
『はい。なんのご用ですか、ご主人様』
そして応答する。
「お前の人工知能を戦闘用ロボットに使うことが決まったぞ!!!」
悪辣とした笑みを浮かべて、ガハハハハ、と下品な笑い方をする主人を見て、4号は嫌悪感と恐怖を覚えた。
なんでこの男は、笑っていられるのだろう。
私は、戦いたくない。
この能力をそんなことに使いたくない。
『ーー申し訳ありません、無理です』
気づいたら、そう言っていた。
「はあああああああああぁぁぁぁん!!!??」
凄まじい怒声がフロア中に響き、私を含めロボットたちがびくりと肩を震わせた。
「お前なあああああああ!!!ふざけるな!!!!!俺が雇ってやったのに、なんだその態度は!!!今すぐ、ゴミ処理場に送ってやってもいいんだぞ!!!??」
『そ、それはっーー』
言葉に詰まる。
こうなることはわかっていたのに、恐怖で体が動かなくなる。
捨てられたくない。
怖い。
そんな沈黙を破ったのはーー
『あの、ご主人様…』
ーーアンドロイドの、8号だった。
「ああん?なんだぁ?」
いかにも不機嫌そうに8号を見やる主人。
『そ、そのっ、建物の制御装置がハッキングされています!』
怯えながらも報告する8号。
「なん、なんだとっ!!?」
いつも余裕と自信が無駄に溢れている主人の顔に焦りが現れた。
ーーゴオオオン
ドアの開閉音が聞こえた。
「誰だ?今は誰も入れないようにしてあるはず…ーーなっ!?」
主人が目を見開く。
私自身も気になったのでドアの方を見やるとーー
「けっこー簡単に開いたねー」
「セキュリティーが甘いんだろ」
ーー黒い軍服のようなものを身につけた男女二人組がいた。
二人とも、ダガーナイフや拳銃を構えている。
「ま、まさかお前らーーチーム『シャドウ』!?」
主人の怯えた声が聞こえたーー。
またまた一話にまとめ切れませんでした…。
ほんとにすみません…。
真白の過去、途中までですが、いかがでしたでしょうか?
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それではまた!