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どうも、殺し屋とボディーガードのコンビです〜

こんにちは、四宮スノウです!

新しい作品です!

それでは、小説の世界をお楽しみください!

人気がない路地裏で。


「今日の任務はとあるマフィアの壊滅だそうだぞ」

不愛想な表情で銀髪、深紅の瞳の男、神薙(かんなぎ)ギルが私に声をかけてきた。

「相変わらず物騒な任務だよね…」

私は思わずぼやいた。

組織の壊滅なんぞ、二人しかいないチーム、いやコンビに依頼すべきじゃないと思うのだが。

私は御園(みその)ルアナ。

薄い金色の髪に紫色の瞳を持つ女の子だ。


「組織も()()()()()()()()()()忙しいからな。我々に依頼するしか手がなくなってしまったそうだ」

だからというても()()()()()()()()()()2人しかいないチームに依頼すべき内容ではないと思うのだが。


実は私、御園ルアナはプロのボディーガードなのだ。

神薙ギルことギルはプロの殺し屋。

さっきの話も私たちが加入している組織からの暗殺依頼だった。

暗殺というより壊滅の方が絶対正しいとは思うが。


「さてと…そろそろ学校行かないとだね」

私がギルに声をかけると、

「はあ…、今日も魑魅魍魎(ちみもうりょう)に囲まれなきゃいかんのか…。あんな奴らに囲まれていたらストレスが溜まってうまく人を始末できなくなる」

心配するとこ、そこ?

正体がバレる、とかが心配なんじゃないの?

意味がわからない。

「はあ、殺し屋の思考はやっぱり理解できそうにないな…」

思わずこぼすと、

「なんか言ったか?」

と凄まじい圧をかけながら、顔は笑っているのに目が笑っていないというチグハグな笑みを浮かべながら聞いてきた。

おお、怖い。

この表情を見たら死神であろうと亡霊であろうとなんであろうと恐れ(おのの)いて逃げ出すことであろう。


「別になんでもありませんわ、ギル?」

とお嬢様言葉と上目遣いで誤魔化そうとするも。


「お前がそういう口調のときは決まって何かあるから信用できん」


『お嬢様言葉&可愛い仕草で誤魔化しちゃおう♡』作戦、大失敗。

…いや、というより、冷酷無慈悲、冷血漢、鉄仮面のこの男には通用しないであろう、よくよく考えれば。


「…なんか聞こえたんだが。冷血無慈悲、冷血漢、鉄仮面、血も涙もない男、暴漢…とかなんとか」

まずい。思わず口に出ていたようだ。


というより…、私はそこまで言っていないのだが。

「いや、そこまで言ってないって!!」


慌てて弁解するも。

「つまり、それ以下のことは言っていたのだな?」

と腹黒さが伺える黒い笑みを浮かべながら私の胸ぐらを掴んで地面から15㎝ほど持ち上げる。


うう。こいつ、意外と鋭いな!

なんでバレたんだよ!?


「そそそ、それより、が、学校遅れるよ?」

と話をそらそうとそう言いながら、いいの?という感情を顔の全面に出す。


するとギルは、はあああああ、とかなりわざとらしいため息をついて胸ぐらから手を離した。


「仕方ない。あとで制裁を加えるから…覚悟しておけよ」

と口を三日月のように吊り上げて不敵な笑みを浮かべた。


怖っ。

気を抜くとギルに命を奪われかねない。

「じゃあ俺は先に行くからな。じゃ」

ギルはさっさと私に背を向ける。

「うん」

そう静かに返事をして、私も路地裏から出て、街中を歩く。

ここは夢見ヶ町(ゆめみがちょう)。2506年現在、世界屈指の大都市だ。


今これを読んでいる人は今から数百年後の未来と考えて欲しい。


夢見ヶ町があるのはルクス・イン・テネブリス王国だ。

確かラテン語?とかいう言語で『暗闇の中の光』っていう意味だった。


この王国は魔法とかが普及している先進国なんだ。

当然、人外、つまり人じゃない奴らも沢山いる。

その上『裏社会』も存在する。

裏社会。

一般社会のルールや規範から逸脱した、暴力や犯罪を伴う集団や活動を指す言葉だ。


つまり、先進国のくせに荒くれ者が多いってこと。

だから治安が悪いとこも多いんだ。

夢見ヶ町はかなり治安がいい方だけどーー

「ねえ、オネエちゃん。今暇?よければ一緒に遊ばない?」

ーーたまに、こういう奴がいる。


よく、白昼堂々誘拐しようとするな。

こういう輩は無視をするに限る。


「ねえ、聞いてる?」

チャラ男、うるさい。返事をする気にもならん。


「ねえ、ちょっとー。話聞いてよー」

ぷちっ。

もう流石に堪忍袋の尾が切れた。

サッと自分のリュックに手を伸ばし、防犯ブザーを思いっきり引っ張った。


ーーピピピピピピピピピピピピピピ!


けたたましいブザーの音があたりに響き渡る。


「ちょ、ちょっとー!それはないでしょー!?」

チャラ男がつかみかかってくる。

でも、迫力はゼロである。


サッと身をかわしつかみかかってきた手をギギギっと捻じ上げた。

「いた、いたたたたっ!や、やめてよー!」

チャラ男が悲鳴を上げる。

ルアナは澄ました顔でチャラ男を見下ろしていたが。


そっちが先につかみかかってきたんでしょーが!正当防衛だわっ!

と心の中でチャラ男を罵っていた。


ピピーーっ!

一瞬にしてチャラ男が青ざめる。

なぜなら。


「コラーーっ!何してる!」


防犯ブザーの音を聞きつけて警察官が駆けつけたからだ。

よし。

さっさと行こう。

そして、チャラ男を警察官が魔封石でできたロープで縛り上げている隙にルアナはトンズラするのであったーー。

〜ちなみに〜

魔封石とは:触れると魔法が使えなくなる石です。見た目は紫水晶みたいな感じで、魔法を使える人が多いのでこれで縛って拘束します。強度はダイヤモンド超えです。

ブクマなど、ポチポチ押していただけたら嬉しいです。

それではまた!

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