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再三果報な経験

第九話になります!

よろしくお願いいたします!


病院に行って足を診てもらったが、幸いな事に数週間すれば

治るとの事だった。良かった。

大塚さんから足が完全に良くなるまでバイトを休むように言われたので

今日は休みだ。

(バイト行きたいなぁ)

コンビニに寄ってエナジードリンクを買った。

寂しさを消すように飲むが、消える筈もない。

(まぁ、確かに、休むのも必要だよな)

「おやおや、これは嬉しい巡り合いですね」

声の方を向くと、予想した通りの相手だった。

「こんにちは、優さん。エナドリ本当に好きなんですね」

「美子さん。こんにちは」

美子さんは

タイトなジーンズに白のレザージャケットとニヒルな服装だった。

「優さんと仕事以外でこうやって会えるなんて、嬉しいですねぇ」

嬉しいお言葉だが、距離感が近くなっている感じが否めない。

僕は少し後ずさりした。

「優さん、今お時間ってありますか?」

「はい、あります」

「良かったです!では、お付き合いお願いできますか?」

「かしこまりました。問題ないです」

「ありがとうございます!」

美子さんに連れられた先は、見晴らしの良いベンチのある公園だった。

太陽の日差しが殊更(ことさら)によく当たって、気持ちいい。

いい場所に案内してもらえた。

「どうですか?優さんが好きそうな場所だと思うんですけど」

「はい、仰る通りです。とても良い場所に案内していただいて

ありがとうございます」

「いえいえ」

その時、美子さんは何かを思いついたような表情をした。

「正直に言うと、お礼が欲しいな~なんて」

そう来られたか。

お礼と言っても、何をすればいいのかわからない。

「お礼というと?」

「今、私がしてほしい事聞いてもらえますか?」

「はい、可能な事でしたら」

「では、一度立ち上がってください」

ベンチから腰を上げる。

美子さんも立ち上がると、次の瞬間首に手を回された。

先輩と同じ良い香りがする。

「以前コンビニで手を握った時にお願いした事です。

日差しがあるのもあると思いますけど、優さんあったかいですね」

美子さんも同じだ。とても暖かい。心地よい温もりだ。

僕は抗せず、美子さんの体温を感じ続けた。

時間がたっても美子さんは離れない。

「あの、美子さん?」

話しかけても反応はない。

代わりに寝息が聞こえた。

(えぇ…寝ちゃったのか)

立ったまま寝る事もそうだが、抱き着いて寝る事が凄いと思った。

美子さんが目覚めるまで時間がかかったが、人に見られる事もなく、

それに僕自身も心地よかったので、果報だなと感じた。



ありがとうございました!

引き続きよろしくお願いいたします!

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