運
電車が目的地に到着した。
彼女「やっとかえってきた、疲れたけど楽しかったね」
僕「そうだね、また行こうか」
駅から出ると雲行きが怪しくなっていた、しばらくするとぽつぽつと雨が降ってきた。
彼女「!!傘が役に立つね」
僕「そうだね、たまたまだけど、役立った」
彼女と僕は傘をさして家に急いだ、だんだんと風も強くなってきたゲリラ豪雨だ
僕と彼女の傘はバタバタと激しい音を立てて、はためく
雨も強くなってきた。
身体の前に傘をさして歩く僕の後ろを彼女に歩かせる、あまりに激しいので途中で雨宿りをしようと、店の軒先に入ろうとするとさらに強い風がビューと吹いた、
僕と彼女の傘の骨はもろくも折れてしまった、
彼女「間に合った、びしょびしょになるところだったね」
僕「しばらくここでコーヒーでも飲んでいこうか」
運よく喫茶店の軒先だったので、少し休んでいくことにした
彼女はホットミルク、僕はホットコーヒーを注文した。
僕は何か食べようかと思いメニューを開く、特に目新しいものも無く普通のラインナップだったただ彼女も僕も甘い物が好きなのでホットケーキをお互いに注文した。
メープルシロップをかける、そしてチョコソースをかける、生クリームと抜群に相性がいい。
ぺろりと二人とも食べてしまったころ、外は雨が小降りになっていた。
彼女「そろそろ、かえれそう」
僕「そうかな?」
彼女「もう一本あるでしょ、傘が」
僕「そうだった、じゃあ一緒に帰ろうか」
店の会計を済ませ、外に出ると彼女が腕を組んできた
「あいあい傘!」
僕は壊れた2本の傘を右手で抱え左手で傘を持ち彼女と腕を組む
そう、運がよかったのだ、たぶん
彼女の家に帰りつくと彼女の部屋で僕も横になった
なんだか眠くなってきた、ちょっとだけ眠ろう、閉じそうな目で頑張って彼女を見ると彼女はすでにクッションを頭の下にしいてすでに眠っていた・・
僕の意識も遠くなる・・