研究者
少数の拍手
男1「やったな長年の研究が実を結んだな」
男2「ああ、そうだな体が不自由な人がいなくなればいいよな」
女1「なんか暗いね、結果的にのぞんだ状態になったじゃない」
男2「そうなんだけど、事前予測動作が不安なのは変わりない」
女2「もう走り出したんでしょ」男2の背中をたたく
男1が遠い目をしながらコーヒーカップを手に取る
男1「事前予測動作か・・確かに人間は何かしようと身体を動かすときに、よーし動かすぞと考えて動かすわけじゃないしな、このカップを握る動作だって」
女1「それを人間の動作に近づけるためにAIによる動作予知を開発した、それによりカップを取ろうと考えるよりも先に動作を先行して行うことにより人間の動作と変わらず何も考えずに自然に
行動ができるようになった」
女2「最先端AI技術と医学の融合」
ただ問題が無いわけではない、AI「人工知能」TAKEOVER「乗っ取り」アイテスオーバー技術の総称である、
先行して動作するという事はある意味、脳信号を先読みして動作しているのか、それとも脳信号を操作してその動作をしているのか曖昧である可能性がある、
実験と開発段階での設計では体を乗っ取るとしているわけではなく体の一部の動作情報を置き換えるという意味での名前だが、意図する方向に結果が進んでいる為、問題は発生していないと定義されている。
この技術を使用すれば、極論、生身の身体なんて必要ない全体を意識の無いアンドロイドに置き換えそれを動かせばいいのだから、むろん口には出さない、いや出せない、研究が止まってしまう恐れもある、
研究費用だって・・・
ただ最近はどこからかよくわからない人間と話す機会が多い、車の様な機械や建築機械なども動かすことができるのか?
など、きまってそこまでの技術は無いですよと返すが、しつこく人間の体に転用できるなら機械の方だってと詰め寄ってくる。
分かっている、軍事転用だ、だからこそのらりくらりとかわしているのだ、だがそれもいつまで通用するのかわからない、そんなことの為に研究しているのでは無いのだから、愛する子供たちの為の技術だったのだから、この情報とバックアップは4人しかもっていない、切っても切れない絆の4人でだ。