〜打ち明けの日〜
何故姉は冷たくなかったのか。すごく違和感を感じた。いつも背中を押してくれるときでさえ、冷たい棘のあるような言葉なのに...。何かあると思った僕は、日頃の生活を少し気にかけながら過ごすことにした。日を重ねるごとに姉から笑顔が消えていく。何か、隠しているかと思って聞くことにした。
「あのさ、何か元気そうじゃないけど大丈夫?」
「仕事が忙しいのよ。ただそれだけ。」
この話題のときは冷たい。何か隠し、避けているようだ。でも、深く詮索をするのは良くないと思い、自室に戻る。
この状況をネットで調べてみることにした。すると、1つ気になる記事を見つけた。すこし怖かったが恐る恐るクリックをした。
(自分の死後のことを考えて、周りの人に優しくすることがある。また、身内にはどう説明していいかわからないくて隠すことがある。)
「え、まだ21歳だから平気だろ。」
そんな軽い気持ちをしていたが....。
○
夜中に目が覚めてしまった僕は一回に水を飲みに行こうとした。その時に話し声が聞こえた。姉と母の声だ。
「あの、お母さん。今大丈夫かな?」
「全然大丈夫だよ。」
何故か、普通の会話が緊張感を纏っている。階段を完全に降りずに待機してるためハラハラもする。すると話は始まっていった。
「私....。実は病気みたいで...。しかも、あまり長くないみたい。」
「え??」
母はそれを聞いた瞬間困惑して理解できていなかった。理解出来た頃には母も姉も泣いていた。それもそのはず、就職してこれからってところで健康診断で引っかるなんて...。親も想像していなかっただろう。いや、我が娘が若くして死ぬなんて想像すらしたくないだろう。