幕間 私は癒しの聖女菜々9才
倉橋菜々9才(聖女願望)は何処へ行くのだろう。
私は倉橋菜々9才(聖女願望)
今日も私に助けを求める声が聞こえるわ。
向かうのは、そう!聖女と言えば[ 孤児院 ]
お腹を空かした貧しい子供達。怪我をしても病気をしても治す為の費用も無い子供達。(それは偏見だな)
菜々9才(聖女願望)が今から助けに行くわ。
待っててね!
菜々9才(聖女願望)は颯爽と街に繰り出した。
「今日は困った人を見かけないわね。まぁいいわ、孤児院に行きましょう」
孤児院の前に着いた菜々9才(聖女願望)
孤児院は思いのほか綺麗な建物であった。
中に入ると孤児達は20人近く居る。その孤児達は割りと綺麗な服を着て、たくさん盛られたご飯を仲良く楽しく美味しそうに食べている。
「あら?思ってたのと違うわ」
菜々9才(聖女願望)は目の前の光景に困惑している。(だからそれは偏見だね)
「まぁいいわ。貴方達、怪我はしてない?お腹は痛くない?熱は出てない?」
押し売りの如く菜々9才(聖女願望)は捲し立てる。
「ねーちゃん、おまえ誰だよ?勝手に入ってくんなよ。迷子か?」
孤児1人が言うと他の孤児達も一斉に振り向いた。
菜々9才(聖女願望)は驚き尻餅を着いた。
「けっかい…………」
それはとてもとても小さい声で発せられた。
どうも自らのお股の聖域が危なかったようだ。
菜々9才(聖女願望)は何とか立ち上がった。
「怪我と病気なんかしてねーぞ。なったらシスターがすぐ病院に連れていってくれるからな」
「それよりお前驚いて尻餅着いた時、漏らさなかったか?顔色悪かったぞ?」
菜々9才(聖女願望)と孤児達の怪しむ目とが見つめ合う。その時間は2分。
「みりよう!!」
「先ほどの出来事は忘れなさい!!」
そう言った後、菜々9才(聖女願望)は孤児院を後にした。
初めての魅了魔法は、お漏らし隠蔽に使われた。
また結界も自らの聖域を守る為の1回のみだった。
菜々9才(聖女願望)は今日も街を颯爽と歩く。
まぁ頑張れよ。




