01 追放される王女
家族である兄弟や姉妹にイジメられながら毎日を過ごす王女。
彼女には一人の味方もいません。
「私は不出来な人間だから仕方がないわ」
非道な仕打ちを受ける王女は、されるがまま、言われるがまま。
自分が悪いのだと思い込み、抗う事をしませんでした。
そんな王女だったので、表舞台から遠ざけられ、社交界にでる機会をなくしてしまいました。そして、国民の記憶からも忘れ去られてしまいます。
何の抵抗もしないしない王女は、他の兄弟・姉妹たちにとって良い相手だったのでしょう。
彼女を殴り、蹴り、宝物を奪い、暴言を吐き、さまざまな危害を加えていきました。
「あんたが悪いのよ。卑しい血を持つ人間のくせに、こんな場所に図々しく居座っているから!」
「何だその目は。反抗的な目だな、もっと傷めつけてやれ!」
やがて、一通りの暴虐をつくした後、王女虐めに飽きた彼らは、追放の刑を言い渡しました。
嗜虐心に満ちた表情で非情な刑を述べた彼等は、怯える王女の手足をしばって、馬車に放り込み、人気のない森へ捨てたのです。
「三日後にまた見にきてあげるわ。その時生きていたら、声くらいかけてあげる「何だ?まだ生きてたの?」ってね」
その際に一緒に同乗していた、王女のお姉さんはそう言って嘲り笑うだけでした。
暗い森に王女を捨てた彼らは、馬車の扉をしめて、その場からすぐに去っていきました。