1‐4
短いから今日は二話(>_<)
夏は太陽があがるのが早い。
そのせいでケイタは予定よりも早く起きてしまった。
「……6時か…起きるか」
体を起こそうとしたとき、ケイタは異変に気付いた。
………右腕があがらない?
それに今、むにゅって柔らかなマシュマロの感触が……
…………!?
彼の右腕に、お姫様がきるような真っ黒な服をきた女がしがみついて寝ていた。
そう、リリィだ。
「……結局泊めちゃったよ」
Kは昨日の出来事を思い出した。
・・・・・・
昨日、東京から帰ってくると、家に見知らぬ女がいた。
それがリリィ。
彼女はここにとまりたいと喚きだし、仕方なく認めた。
それから、彼女についていろいろ尋ねたのだが、全然教えてくれなかった。
わかったことは、リリィと名乗るということと、18歳だということ、そして一般的常識がないこと。
言動のすべてがおかしかったが、それよりも服装がおかしかった。
何と言ってもこの田舎街でゴスロリである。浮くどころの話ではない。
なぜそんな格好をしているのかKが尋ねるとこう答えた。
「家出して最初に行ったとこの人達が、みんなきてたから」
一体どこから来たんだ?アキバか?しかも彼女はそれが世間の常識と思っているらしい。
一体彼女は何物なんだ?
……とにかく、そんな変わった女がKのうちに来たのだ。
・・・・・・
「……寝顔は普通の18歳なのになぁ」
Kはつぶやいた。
しかし彼は突然我に返り、しがみつく彼女を慌てて引きはがした。
「……いかん!
こいつにいいイメージなんかもっちゃいかん!」
Kは自分に言い聞かせる。
それから朝食をつくりだした。
少し迷ったが、最終的に目玉焼きを2つ作った。