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LILY  作者: クロラ
16/19

3‐4

短いです、でも結構大変な場面(>_<)




「リリィ………?」


Kはリリィに近づこうとした。



「こないで!!」

リリィがさけんだ。


右手に持った包丁は今にも左手首にあたりそうだった。



「リリィ…何があったんだ?」

Kはリリィの目を見た。


うっすらと涙が見えた。




「……知っちゃったんでしょ?

私の過去を……

おじいちゃんのことも……」

リリィは悲しそうに言った。



Kは説得しようとした。

「リリィ!

あれは事故なんだ!

だからおまえのせいじゃ……」


「違う!

あれは……私せいよ!」


リリィは泣き喚きながらいった。



「私があんなこと言わなかったら……


そしたら……」


リリィは少しうつむいた。



Kはただリリィの目だけをみていた。


「リリィ、でもだからってお前が死ぬことはないんだ!

そんなもん早くすてろよ!」


Kはリリィに向かっていった。それでもリリィは包丁をはなさなかった。

むしろ余計に強く握っていた。


「K、私には生きる資格なんてないのよ…


そうよ!

私なんかが生きてるところでどうしようもないのよ!

このままいたって、あなたやハルカさんに迷惑かけるだけなのよ!


私なんか…」



リリィが大声でわめきだしたそのときだった。




バシッ! 




リリィは後ろに倒れた。

リリィは頬にものすごい痛みを感じた。


Kがリリィの頬をグーで殴ったのだ。




「………」

リリィはいきなりのことで何もしゃべれなかった。



Kはリリィの目をみていった。


「ふざけるな…」


Kの目は充血していた。



「…簡単に死ぬだなんて言うなよ!

おまえが死んだら……

誰かが…少なくともおれが悲しむじゃないか。


おじいちゃんが死んだのはつらいかもしれない、

でも…死なないでくれよ!


俺がついてやるから!」


Kはリリィに向かって真剣に話した。


リリィはただ聞いていた。



「だから……」

Kが何か言おうとしたとき、リリィはKの異変に気付いた。



すると、Kがいきなり倒れこんだ。

Kは自分の太ももを見た。



そこにはさっきまでリリィが手に持っていた包丁が刺さっていた。

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