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第三話 スキル使用!

とてつもなく空腹だ。



でも、このまま得体の知れない森の中に入るのは自殺行為だ。


このスキルと言うものをなんとか利用できないものか・・・。




ゲームとかだと、どっかのボタンでウィンドウが開いて装備だのステータスだのを確認できたりするんだけどなぁ〜。




私は窓を少し開けてみた。



今日は良い天気だなー・・・。




少し現実逃避してみた。


そう言えば《鑑定眼》とやらはなんなんだろう。

ゲームで言うところの鑑定のこと?ってそのまんまやん。

思わず似非関西弁が出てしまったよ。



『どうすれば良いんだろー《鑑定》!なんちゃってー・・・ん?』



家の近くの木の枝が淡く光って見える。



家の近くだし、少し外に出ても大丈夫だよね?


別にこの家が絶対に安全と言える訳ではないが、そう考え、その木に近づいてみることにした。









◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



『やっぱり、少し光ってる・・・』



私はその木の前に来ている。


やはり淡く光っている。

よくよく見てみると、木には実がなっていた。



『果物!?・・・食べられるのかな・・・。』



とりあえず、すぐ手の届く実をひとつもいでみた。




アプリの実:そのままでも、料理にしても美味しい。

薬の材料にもなる。





なんか説明が見えた。


なるほど、《鑑定眼》とやらは文字通り鑑定のことか。


ちなみに説明を見ないようにすることも出来るのだろうか?



できた。




この《鑑定眼》は鑑定するかしないかを自由に決めれるみたいだ。



空腹だった私はとりあえずそのアプリの実とやらを食べてみた。

うん。杏に似てる。


アプリの実を10個ほど採っておく事にした。



その後は家の周りにある植物などをひたすら鑑定してみた。


すると、食べれるものが結構あった。

中には毒がある物もあったので、この《鑑定眼》、結構使える。









◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





『ふー・・・とりあえずこんなところで良いっか。』


食べられるものや、〜の材料になる、となっていたものは結構採れた。

あんまり採りすぎて生らなくなるのもどうかと思うので、採りすぎは注意だ。











そして、私は家の中に戻るってあれを試そうとしていた。


そう、《お薬レシピ》とやらを。




まずは1番最初にあった回復薬シリーズ、小回復薬だ。


実はこの回復薬シリーズは小回復、中回復薬、大回復薬と種類が書いてあったのだが、材料が書いてあったのは小回復薬だけだった。


他にも名前だけしか書いてなかったものは色々あったが、もしかすると、レベル的なものを上げる事によって、創れるものが増える仕組みなのかもしれない。





レベルなんて見えないけど。





小回復薬:ヒポロク草、水、木の枝




材料を並べてみた。

木の枝はその辺に生えている木から、外に置いてあった鎌で切ってきた。






・・・・どうすりゃ良いんだろ。


念じれば良いのかな。



小回復様出来て下さい〜!





すると、身体を何か流れる感覚がした。と、思うと材料たちが光だした。



信じられない気持ちで成り行きを見守っていると、光が治まった。



そこには、小さい縦長の、お茶の缶のような木の器が置いてあった。


蓋を開けて見ると、中には少し白っぽい液体が入っていた。




《鑑定》!





小回復薬:軽い切り傷、打ち身、捻挫、関節痛、など、軽い怪我を治せる。

飲んで良し、かけて良し。






ほうほう。これが小回復薬か〜。

小ってなってるけど、いくつあっても困らないかも。


私は小回復薬を30個ほど作った。






《中回復薬:ヒポロク草、清水、水の魔石》







中回復薬の材料を閃いた!



これがレベルが上がると言うことだろうか・・・?

それにしても、清水?水の魔石?これはすぐには作れそうにない。










そーなると次は・・・何かあった時、あのヤバい鳴き声の主とか、ファンタジーな世界にありがちな魔物、或いは魔獣の類いに出会ってしまった時対応する手段が欲しい。






いつまでもここにいるつもりはない。人のいる街に行って安心したい。






ただ、戦うったってなー小、中学の時は近所の空手道場に通ってたが、高校はオタクに目覚めてしまって行かなくなった。



型は覚えているが、ブランクがありすぎる。

しかも、得体の知れないやつ相手に素手はちょっと遠慮したい・・・。




お薬レシピにないか、何か武器になるもの。



レシピを思い出してみると、気になるものがいくつかあった。












◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇





出来上がったものを鑑定してみる。



《火の水:衝撃を与えると爆発する。周囲を巻き込んで燃え上がる。》






何か危ねーもんができたんだけど!?




取り扱い注意の代物が出来てしまった。


しかし、これは私の戦う手段になる。


取り扱いさえ気を付ければ問題ない。


私は火の水を20個作った。









『そう言えばもう1冊本があるんだった。

先に読めば良かったなー。』



最後の本を読んで見ることにした。




ペラッ





目玉焼きの作り方

①フライパンに油を少量入れ熱する

②室温にした玉子を



ん?




ペラッ




ふわふわオムライスの作り方



んん?




ぺラペラッ





豚の角煮の作り方






『だだの料理本じゃねーかよ!!!』




思わず床に叩きつけてしまった。

私は悪くない。



素材をそのまま、もしくは焼くしか料理の手段がない私にとっては鬼畜の飯テロだった。





文句を言いながら、読破。



あーあ、ちゃんとした料理が食べたい・・・。






読み終わったからか、また本は燃えた。






《スキル:空間収納を取得》




は?空間収納?収納?なんで料理本読んで収納?

料理の次はお掃除ってか。

私は主婦か!








よし。せっかく頂いたスキルだ。使ってみよう。




収納と言うからにはものを仕舞えるのだろうか。


私は試しに小回復薬をひとつ仕舞ってみることにした。





小回復薬様、仕舞われて下さいませ〜。





すると、小回復薬は消えた。



『おぉ!』




次は出ろと念じる。すると、目の前に現れた。



『これ便利!ゲームで言うインベントリね!』





私は早速、先ほど作ったものを全てしまった。













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