タイムマシン
【警告!】この小説には三国無双要素を多く含みます!含む予定です!Wikipedia先生から予備知識を得る事を推奨します!→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%9B%BD%E5%BF%97
【警告!】この小説には三国無双要素を多く含みます!含む予定です!Wikipedia先生から予備知識を得る事を推奨します!
日本軍訓練施設01号朱雀
朝、彼、十六夜満月は目をこすりながら体を起こした。
(ふわぁ~っ 朝か…)
ふらふらと頼りない足取りで食堂にむかう。
今日は彼の上司であり父親の十六夜朧月に会いにいくのだ。
(やれやれ、ただの1兵卒に何の用事があるっていうんだよ)
などと愚痴りながら席を立つ。しばらく通りすぎる
人にこんにちわ~等と挨拶しながら歩いて、あるドアの前で止まる。ノックをしようと手を伸ばしたところでガチャッという音がしてドアが開いた。
(っ!?)ビクッ!と驚いて軽く飛び上がり、ドアを開けた悪戯好きの母
十六夜美月を鋭く睨み付ける。
「あん!睨んでる表情も可愛い♪」
「ほんとに母さんは…!」
怒鳴ろうとしようと大きく息を吸った所で父の苦々しい表情が目に入り、居住まいを正して父に用件を訪ねた。
「十六夜満月軍曹であります!本日の召集はどのようなご用件でしょうか!」
「ああ、明日から君は特殊装置開発 実験所に転属になるのでそれを知らせようと思ってな。」
「了解しました」
そこで、ふと疑問がわいたので聞いてみる事にした。
「しかし、転属なら朝礼の各自伝達時間で伝えれば良かったのでは?」
すると、はああぁぁぁというマリアナ海溝よりも深いため息をついたあと、苦々しい笑顔で、
「そのことだが、」
父は
「特験が」
心底呆れた声で
「タイムマシンを作ったらしい」
こんな事を言い出した
「え?」
「だからその情報が漏洩しないように口頭でつた…」
「ええええぇぇぇえええぇえええっ!?」
父が耳を思いっきり塞いでいたがそんなことは問題じゃない。
え?待って?
今タイムマシンって言った?え?あの?あの
タイムマシン?
いやいやありえんでしょ。だってタイムマシンだよ?人類の夢にして永遠の目標のタイムマシンだよ?
そんなの作りようがな…っ「落ち着け!!」
父の一喝で我にかえる。
「ま、待ってください!タイムマシンだなんて、そんな、信じられません!」慌てながらも叫んだ。
「だが、事実だ。」
「しかし!そんな荒唐無稽な話信じられない!」
「信じる信じないじゃない。これは上からの命令だ。従うしかない。」
「しかし!」
「とにかく!」
ダンッ!と、机を叩くと
「今日ゆっくり休め。以上、下がってよし!」
くるりと後ろに向いてからそう告げた。
「…了解しました。」
満月も渋々下がっていった。
(ったく何がタイムマシンだよ…。そんなのどうやったら納得出来るんだよ…。)
と、そういえばこれから何をしようかという考えが浮かぶ。
(気は進まないけど、特験に行ってみるか…)
ちなみに、特験とは特殊装置開発 実験所の略称である。
朱雀から車で10分の所に特験はある。
(外観は綺麗だな。内装も無駄がない。従業員も良い人達っぽいし、特験も悪くないかな~)
何て現金なこと考えていると自分の武器の事があたまをよぎる。
「神羅に
穿か…」
神羅とは、日本軍が開発した、対アメリカ用近接兵器で、日本刀の形をしているが柄を起動ワードを唱えながら握り締めると、強大な力を纏う。その姿が羅刹のようだったことから神羅と名付けられた。
穿は単純に貫通能力と連射能力を高めた新型ライフルである。しかし、指揮官型の穿はS・Sにモードを変え、これまた起動ワードを唱えながら引き金を引くと強大な力が弾丸に込められ、放たれ、圧倒的な貫通能力になるため穿と名付けられた。
腰のマガジンと神羅、背中にある穿の重みにちょっとした安心感を抱きながら、特験を練り歩く。と、いきなりサイレンが鳴り響いたかと思うと、何だか慌てた声で、(敵襲です!!敵襲です!これは訓練ではありません!繰り返します!敵襲です!敵襲です!これは訓練では…)
何度繰り返すんだよ!と、心の中で突っ込みながら、案内板に従って研究棟に進む。
(なんか来そうだな~とは思ったけどアメリカの神槍部隊とは…)とりあえず避難している人にタイムマシンはどこか尋ねて見ることにした。
「すみません。」
「何ですか?!すみません今急いでるんですけど!」
「すいません。タイムマシンってどこですか?」
女性は少し驚いた顔をした後、道を教えてくれた。
「ありがとうございます!それじゃ!」
女性にお礼を言いながら走る。
(このタイミングで攻めてくるってことは、タイムマシン完成を知っていたってことで)
それはつまり
(裏切り者がいるかもしれないって事か…)
そんなことを考えて沈んだ気持ちになっていると目的地についたようだ。適当な場所に隠れつつ周りの様子を窺っていると、ドアがそっと開かれた。
(!来たか…人数は…3人か…行ける!)
隠れていた場所から回り込み、3人の真ん中当たりにスモークグレネードを投げ込む。
バシュゥ!という音と煙が出た所で一気に接近し首筋に小型スタンロッドを当てる。たちまち倒れ込む3人。
だが、
その内の一人は入りが浅かったのか、なんとか起きあがるとどこかタイムマシンが壊れていないか確かめている満月の背中にグレネードを投げた。
満月はなんとか回避したが、そのままグレネードはタイムマシンにぶつかった。小型だったからかそこまでは壊れはしなかったが明らかに誤作動を起こしていた。すると、いきなり渦のような物が出てきた。それは一瞬で満月を飲み込み、消えていった。
まるで引き伸ばされ、混ぜられるような感覚を味わいながらどこか冷えた部分で死ぬのだろうか?などと考えを巡らす。そのまま感覚と同じように意識もかき回されて薄くなっていき、ここで記憶が途切れる。
「はっっ!?」
自分が地面に寝そべっているのに気づき、慌てて起きる。
「ここは…どこだ…?」
ついそんなことを呟いてしまう程周囲の光景は異常だった。
荒野だった。あたり一面荒野だったのだ。
(どういうことだ…?さっきまで確かに特験にいたのに…)
痛む体を引きずりながら体を起こす。頭がギシギシと痛むがなんとか何かないかと周りを見渡すと、遠くに小さな人影が見える。
(人だ!よし、とりあえず話しかけてみよう!)
そう思いながら走り寄り、声を掛ける。
「すいませ~ん!」
と、こちらに気づいたようで
「どうされました?」
と声を掛けてくれた。3人組のようで、可愛い、綺麗、お嬢様風と3人それぞれ違った女の子らしさを放っていて釘付けになってしまった。するとぼーっとみつめていたらしく、
「あの、大丈夫ですか?私達の顔に何かついてますか?」
とお嬢様風の女の子が心配そうに声を掛けてくれた。だから、かもしれない。
「え?!あっ大丈夫。皆さんとても綺麗だし、可愛いからつい見とれてしまって。」
こんなことをいったのは。
反応はそれぞれだった。
綺麗な人は真っ赤になって俯き、
可愛い人は軽く頬染めながら他の二人をからかっている。
お嬢様風の娘は「そんな…いきなり…でも、いいかも…」なんて言い出す。最後の方は聞き取れなかったが。
とにかく、
こんな気まずい空気は清浄機で掃除しなければなるまい。(持ってないけど…)とりあえず近くに町がないか聞いてみよう!
「あの、一つ質問してもいいですか…?」
「はい、どうぞ…。」
気まずい…こうなったら少し遠回りになるがある程度仲良くなってから場所を聞こう!
「あの、名前を教えてもらえませんか?」
君は馬鹿か?!という声が聞こえた。(いや、いないけど…)
俺はどこのナンパ男だっ!なんてツコッミを自分にしながら答えを待つ。すると、
「えと、私は劉備です。俯いてるのが関羽ちゃん、照れ隠しで関羽ちゃんを弄ってるのが張飛ちゃんです。」
えっ?エッ?
うん。ちょっと待とうか…。
ゑ?確か、劉備、関羽、張飛って…♂だよね…?
よし、確かめてみよう!
「もしかして、関羽雲長さんに張飛翼徳さんに、劉備玄徳さん、だったり、します?」
「「「はい」」」
………落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け!
「義きょう、じゃなかった。義姉妹だったりします?」
「「「はい」」」
女体化!?
いや待て待て、お前、そんな…
「ここって、幽州の琢県だったり、します?」
「「「はい」」」
「すごいですね~。私達の事をなんでそんなに知ってるんですか?」む、どう答えよう。するとなぜこんなところにいるのか気になったので尋ねてみると「私達、これから義勇軍に参加しようと思って集まったんですけど、いきなり晴れなのに雷が落ちたからつい気になって」
「それできてみたらあなたがいて」
「とりあえず無事か確かめようとしたら」
「俺が近づいてきて今にいたると、いう事ですか?」
頷く3人。
簡潔にまとめると…
タイムワープ→
アメリカに来るはずが中国に→何かの歪みで女の子になる(俺じゃなくて三国志の英傑が)→今に至る。
いやいやいや本当に荒唐無稽だな~。むう、どうしたものか…。
よし!とりあえず、(本当にとりあえず多いな…)劉備さんについてこう!
「「あの、その義勇軍について(きてくれませんか)いってもいいですか」」ハモった。
「「本当ですか?!ありがとうございます!」」またハモった。
あ、そういえば名乗ってなかったや。
「俺の名は十六夜満月って言います。よろしくお願いします。」
「此方こそよろしくお願いします!」む、義勇軍って事は
「まずは黄布の乱を鎮めるのか。」すると3人は首を傾げた。…可愛い。「黄布の乱は張角、張宝、張梁が首領の賊徒の起こした戦いの事。賊徒達は黄布賊って言われてる」軽く説明しておく。
まだ首を傾げているが早く行かないと正史では曹操が張宝と張梁を殺してしまう。急いだ方がいい。「ほらほら、急がないと活躍の場が無くなるよ!一旗上げにいきまましょう!」と話を逸らす。そうだった!とあわてだす3人。早く早く!と準備をする彼女たちを見ながらこんな三国志も面白いかもと思い、自然と笑いが零れるのだった。
はじめまして。中嶌千博と申します。
今作は友人が原案、それを私がアレンジして彼にOKサインをもらった後投稿しています。
今後、新たな作品もこのような代理公開のような形になりますがどうぞよろしくおねがいします。