表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
闇夜のその先

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

99/119

5-6

臭いはない。

ものすごくグリーンなのは見ようによっては青汁のもっと濃いやつ。

量も少ないことだしグッと思いきってゴクリ。

苦い。

強烈に苦すぎる。

オエ〜って吐きそうなほど。

苦いが発展すると舌がしびれる。

治まるまではそのまま我慢。

水を飲んだりするとせっかくの「死人の樹液」が薄まるからだ。

死ぬことはないんだろうが不快さは激しく継続していく。

なんとか治まるまで15分ほど。

これで待望の鬼人化とはいかなかった。

ジャンプしても走ってみても前と変わらず。

力も強くなったわけでもない。

う〜ん、変わらず。

飲む前と変化なし。


「変わらないか···

大樹に選ばれなかったか?」


「そうなのか、じいちゃん。

飲んでからどれくらい経てば効果が現れるかって書いてないの?」


「あ〜そういうのはなかったな。

なにしろ成功者がいないんでな···」


そうだった。

これを飲んで超人になった者が誰もいないんだった。

すると俺はどうなる?


「もしかして腹痛とか?」


「かもしれん···

だが、まだわからん。

1日、2日、様子をみてみんとな。

焦らずにもうちょっと待ってみよう」


他人事だからな。

こっちとしてはこうみえて藁にも(ずが)る思いで試してる。

吸血鬼なんてバケモノと戦おうってんだから超人になるしかないじゃないか。

対吸血鬼用の装備もなくライフルだけで対抗できるのか?

絶対に無理だ。

対吸血鬼用の装備だって怪しいもんだ。

相手がどれほどの力があるのかもわかっちゃいない。

現に荒木2佐率いる精鋭チームでさえ戻ってない。

生きて戻ってくるかは絶望的だ。

まったくの個人で戦うには鬼人化するしかないじゃないか。


その日の夜、道命は高熱で寝込んだ。

39度近くまでの熱が出た。

腹痛にはならなかった。

口ではうまく説明できない不思議な感覚があった。

高熱のためか?

なにしろ39度近くまでの高熱ってのは初めてのことだから「熱に浮かされた」っていう現象なんだろうか?


2日間かけて熱は下がっていった。

平熱になった時、みょ〜に体が軽くなった気がする。

祖父に伝えたところ「腹痛が起こらず熱が出たってことは書かれてなかった。これはひょっとするとひょっとするかもしれんぞ」と言われた。

念のためしばらく継続してみるのもいいかもしれないとアドバイスを受けた。


どうするかは自分で決めることだが本当に人体実験みたいになった。

これで鬼人化できれば鬼人化たちと渡り合えるかもしれない。

自衛隊員になったほどの国民の安全を守るという強い信念を持っている道命は、とにかく吸血鬼を殲滅させることだけを考えている。

あとのことは考えてはいない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ