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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
闇夜のその先

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89/118

4-1

4


神奈川県川崎市。

地図で見るとはっきりわかるが多摩川によって東京都大田区とに分かれている。

その多摩川に沿って京急大師線の港町駅がある。

その駅から南に出てすぐの場所に川崎競馬場がある。

さらにそこから南にすぐの場所には川崎競輪場がある。

月読とちよが目指しているのはその南。

競輪場から歩いて6分ほどの場所に中型店のスーパーがある。

店舗だけ残っていて営業はしてない。

店の入口には20台の車のための駐車場がある。


「ここ?

遠かったぁ」


ちよが言うのも無理はない。

初めて来た川崎。

駅を出てからは簡単だった。

目印がわかりやすくって近かったからだ。

立川を出発したのが遅くなってしまったためこの廃業したスーパー跡地に到着したのが午後6時をすぎてしまった。

場合によっては帰りはタクシーか?

それともどこか適当なホテルにでも泊まるか?

そんなことを考えながらどうやって建物内に入るかなとグルッと1周してみた。

内部が見えないように厳重に封鎖されている。

太陽の光が入らないようにって見方もある。

ここも吸血鬼が土地ごと買い取った施設だ。

マダム・ゼリーゼリーの情報なので確かだろう。


「キャプテン、突入する?」


「いや、それはちょっと厳しいものがある」


闇雲に突入してもたった2人ではあまりにも無謀すぎる。

自分が吸血鬼化していれば単独でも遠慮することなくズンズンいけるんだが···

勢いでここまで来てしまったが建物の規模が大きかった。

相手がどれだけの人数でいるのかわからない。

ちよと2人で乗り込んでしまうのは冷静になって考えると危険すぎる。

あとはしばらく待って不死身の吸血鬼になって出直したほうがいいだろう。

あの建物の中にいったいどれくらいの吸血鬼が潜んでいるのかわからない。

この場所がわかっただけで良しとしておこうか。

まだちよには言ってない。

いろいろ考えながら駐車場に戻ってきた。


営業してないスーパーの駐車場に車が3台入ってきた。

車から降りてきたのは10名の男女。

ちよがボソッと「吸血鬼」と行ったので月読は警戒しながら気づかれないように監視することになった。

どこかへ出かけてた吸血鬼が戻ってきたのかと思ってたがどうやらそんな雰囲気でもないらしい。

遠目に見ても全員が武器を手にしているのがわかる。

これって殴り込みじゃないのかって月読は見ていた。

ちよがあれは吸血鬼だと言ってる。

するとカッツエ委員会以外の吸血鬼たちか?



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