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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
ハーフムーンの激突

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38/79

3-5

月読は11号から足を離した。

何も起こらなかった。

こういった機械物ってトラップが仕掛けられてることがある。

よくあるのが機能停止と同時に自爆装置が起動するトラップ。

あくまでも敵は倒すっていう執念深い仕掛けだ。

11号にはなかった。


これで邪魔者がいなくなった。

けどこのロボットしかいない?

普段はこんなもんで十分なのだろう。

人が来たって夕方からだと伝えれば問題は起こらなかったはず。

月読のような者さえ訪れることがなければ。


外で戦闘があったのに誰にも気づかれてはない。

月読は今度こそ教会のドアを開けることになる。

ドアとドアの隙間に右手の指を伸ばした状態で指先を当てた。

鍵のある所に一瞬だけ光の剣を発生させた。

人差し指からの5センチ程度の小さなものだ。

これでドアの鍵部分だけを切断できた。

なにもドアを壊せばいいってもんじゃない。

破壊狂でもないので最小のことしかしない。


やはりねと思ったほど教会内は暗闇。

徹底的に光は排除している。

でも月読にはすべて見えている。

いるね。

この教会の造りはドアから入るとそこが礼拝堂。

奥に講壇(こうだん)がある。

その前にズラッと長椅子がきれいに並んでいる。

並んでいる椅子群のまん中あたりに独りだけいる。

痩せた男のように見える。

その男がスッと立ち上がった。


「ここに入ってきたということは機械人形を倒したのかい?

あんた、強いね」


金髪の男だった。

白人の外国人だったが日本語が堪能だ。

長く住んでいるのかもしれない。

そしてなんだか楽しそうだ。


「ここにドクター方円って人がいるようだね。

わざわざ会いに来た」


「それはそれは···

わざわざ、ね···」


男はパンパンと拍手してくれた。

バカにしてるって?


「外人なのに日本語がうまいねぇ、坊や。

それで、いるのかいないのか、どっちなんだい?」


挑発的なようだが、おそらく月読のほうが年上。

それに坊やを相手にしてる暇もないって。


「おまえ、調子にのるなよ。

このまま無事に帰れると思うな」

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