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Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
ハーフムーンの激突

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37/74

3-4

今度は言葉が荒くなっているが相変わらず熱はない。

人間のようではあるが、もしも人間と遜色のないように作り上げたいのならまだ発展途上だ。


月読が左手の裏拳でロボットの胸部をぶっ叩いた。

やはり人間とは違って硬い感触が伝わってくる。

まぁまぁの力を込めての一撃だったのでロボットは後方に吹っ飛んだ。

普通の人間だったらこの一発で即死だ。


ロボット、機械人形11号は背中から吹き飛んで路上をザザザっと滑っただけ。

7〜8メートルは離れたか?

そしてケロッとした顔で起き上がっている。

顔の表情は乏しいようだ。

せっかくイケメンに作ってもらったのにもう少し人間味のある表情でも出せるようにしてもらったほうがよかったのにと(なげ)くしかない。

故障はしてないようだ。

タフな作りみたい。


11号は機械工学のG・ブランケル博士が製作した機械人形。

1号から10号までは失敗。

11号でどうにか形になった。

1号からだと82年ほどでどうにか人型の機械人形を作り上げることができた。

それでもかなり不完全で納得いくものではなかったが吸血鬼たちが休んでる時の護衛としては十分に役立っている。


11号は立ち上がったと同時にダッシュしてきた。

速い。

月読はちょっと油断した。

強烈なパンチの一撃を鳩尾(みぞおち)に食らってしまった。

人間だったら間違いなく内臓破裂だ。

月読だから踏みとどまれた。


応戦。

今度は月読のアッパーが11号の下顎(したあご)(とら)えた。

やりにくい体勢だったにも関わらず11号がフワッと宙に浮いた。

そこへ強烈な回し蹴り。

連携プレイでまたしても11号が吹っ飛んでいった。


武装とかしてないのか?

人間より力が強くて速いだけだって?

そんなことよりも時間をかけてられない。

早く教会の中に入りたい。


月読も高速移動。

間髪入れずに積極的に攻撃。

11号が起き上がる前に胸部を右足で押さえ込むことに成功。

左腕を11号に向けた。

一瞬で終わった。

月読の腕、肘から先が光の剣に変わった。

肘から長さ1メートルを超えるほどの光の剣で11号の首に刺して横にスライドさせた。

11号の首がサクッと切断されて転がった。

制御機能も失ったんだから首から下の体のほうの動きも停止した。


月読が使ったのは「斬光腕打振(ざんこうわんだふる)

人間体であった時に全身で太陽光を吸収。

リチウムイオン電池のように光や紫外線を体内に蓄えることができる。

吸血鬼化した時に蓄えている太陽光を解放できるようになる。

両腕の肘から先に光を発生させて太陽光の剣を作り出すことができる。

通常は扱いやすい1メートルほどの長さで調整しているが3メートル、4メートルの長さにすることも可能。

ただ長くした分だけ光の消費量が多くなるといったデメリットもある。

光には紫外線も含まれているので吸血鬼を倒すための吸血鬼という存在である。




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