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月読はマダム・ゼリーゼリーの店を訪れていた。
いろいろと補給しなければならなくなった。
手元にある武器だとベレッタM93Rで使う特殊弾丸も10発も残ってなかった。
紫外線手榴弾が入荷待ちだったのでその代わりに紫外線電灯というものを購入した。
懐中電灯と同じハンディタイプのもの。
LED電灯と同じように照射距離が100メートルと長い。
うまくやれば対吸血鬼にはかなり有効な武器になりそうだ。
他に弾丸のマガジンを5本と血液パックも買っておいた。
次いつ来れるかわからないので準備しておいたほうがいいだろうと思ってのことだ。
「それとね、ちょっと面白い話があるの。
あなたは以前、妹さんを探してるって言ってたわね?」
マダムがちょっと探るように目を細めた。
マダムの瞳孔はネコと同じようによく大きさが変わる。
それが内面の感情表現でもあるのだろう。
なんだかわかりやすい。
「えぇ、そうですが···
なにかわかったことでも?」
あまり勢いこまずに努めて冷静な返事を返しておく。
月読はマダム・ゼリーゼリーを完全には信用してない。
商売人であるから金さえ払えば確かなんだが、より多くの金さえもらえば敵側に寝返ってしまうことだってあるだろう。
そういった意味では少々距離をとっておくべき相手になる。
「その手がかりになりそうな人物が日本に来たのよ。
ドクター方円華嵐といった元外科医。
もしかするとドクター方円なら妹さんのことも知ってるかも?」
月読が「そのドクターはどこに?」と問うとマダムは目を細めた。
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なんでも商売に結びつけてしまうのはいかにもだが月読はその提案には乗るしかない。
そのドクターが滞在している場所がわかった。
月読の妹はリュシアン。
母親と3人でヨーロッパの各地を転々としていた。
他の吸血鬼たち、特にカッツェ委員会の前身にあたる組織から追われていた。
アフリカ大陸へ移動しようとしていた時、スペインの南端のタリファからジブラルタル海峡を渡ってモロッコのブラージュ・ダリアへ移動しようと船に乗り込む寸前で吸血鬼たちに追いつかれた。
これが太陽が昇ってる時であったならアフリカ大陸へ移動できただろう。
船のアクシデントがあって出航するのが陽が落ちてからになった。
それでも危険な夜に出てくれるという漁師の男性には感謝しかなかった。




