表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
再び

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

122/130

3-1

3


池袋。

駅の東側にアニメイトというアニメグッズなどを販売する専門店がある。

地上9階、地下2階の本店がある。

9階はイベントスペースになっている。

ちよが好きなアニメのイベントがあって時雨とともにやってきている。

数百年も生きているが、その姿は7歳ほどの少女。

妙なところで外見上の年相応の面もあったりする。

それがこういったアニメに興味を持ったりすることになる。

そのちよにつき添って時雨もきている。

外見上は7歳ほどの少女のちよを独りで行かせるわけにはいかないからだ。


時雨から見てちよが好んでいるのは学園もののアニメのようだ。

ちよは学校に行ったことがない。

だから憧れのようなものがあるのだろう。

「からかい上手の高木さん」とか「スロウスタート」だとか時雨がよく知らないアニメを好んでいる。


イベント会場に入ると圧倒的に女の子が多い。

中には母親と一緒という女の子もいる。

ちよと一緒にいると時雨は母親のように思われるだろう。

外見上の年齢からするとそう見られてしまう。

実際にはちよのほうが年上になる。

さらに1歳ほどの見た目のつぐみのほうが年上になるというのもおもしろい。


グッズも買ってちよは大満足。

せっかくの池袋なので時雨はちょっとした買いもの。

立川に住んでいて駅の北口に行けば商業地域として充実しているんだけど気分転換も兼ねての買いもの。

渋谷の街が失われて1週間がすぎようとしている。

渋谷以外で暮らす人々には大きな影響もないので普通の日常生活をすごしている。


帰りも電車を利用。

池袋駅から新大久保駅まで山手線に乗ることになる。

一般的な電車とすると混んでいるが山手線となると乗客はいつもより少なかった。


ハプニングは高田馬場駅と新大久保駅の間で起こった。

乗っていた電車が止まった。

車内アナウンスでは新大久保駅で線路に飛び降りた人がいるとかで一時停車するということだ。

後で知ることになるのだがホームでの客同士でのケンカが原因。

殴ったほうが逃げるために慌てて線路に飛び降りて逃亡をはかったということがわかった。


「あれぇ、これってどうなるの?」


「さぁ···

安全が確認されてから動き出すとは思うけど。

アナウンスでは誰かが線路に降りたって言ってたから」


時雨は吊り革を掴んでいる。

ちよは手が届かない。

その代わり、怖ろしいほど身体能力が高いので電車の揺れ程度で体がぶれることはいっさいない。


ここで降ろしてくれたほうが早いよとちよがうんざりしたような表情を作っている。

ちよの場合はあまりにも活発すぎるので自分の足で動きたいのだろう。

トラブルはちよと話してる時に起こった。


お尻に感触があった。

なにかが動いている。

ちよではない。

ちよがいるのは右側。

動きがあるのは、どうやら左側。

時雨は左側にいる人物を確認した。

それとなく横目でチラッと(うかが)った。

40代に見えるどこにでもいそうな中年男性がいる。

スーツ姿なのでサラリーマンかもしれない。

妙に自分に近すぎると時雨は感じている。

その理由は明白だ。

痴漢が目的だからだ。

ほどほどの混み合い具合だったので痴漢のチャンスたとでも思ったのか?


時雨が無言でなんの抵抗もしないので中年男の痴漢行為は少しばかりエスカレートした。

大胆になった。

最初はおっかなびっくりといったような触り方だった。

それが抵抗しない女だと勝手に解釈したのか、今度はお尻全体を撫でて掴むような行為に変わった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ