表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Blood Times-吸血鬼たちの小夜曲(セレナーデ)  作者: 弁財天睦月
再び

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

121/129

2-7

道命が走りながら青い放電。

いくつかの(いかづち)がランダムに体から放射される。

狙っての攻撃ではないので吸血鬼に当たったり外れたり。


渋谷の街が突然の戦場と化した。

誰もが考えたこともない状況になった。

戦況は収まるどころか拡大していってる。

カッツエ委員会、黄河の宮廷、血獣といった吸血鬼たちが殺し合いのために集結してきている。

人間で参戦しているのは道命と白石のみ。

その人間たちもスマホで撮影したり野次馬として見てたりしてる場合じゃなくなってきた。

もう見境なく誰彼かまわずの殺戮の狂宴となった。

エネルギー補充のためにかなりの人間が血を吸われて犠牲になっている。


延々と続くかと思えた戦場はカッツエ委員会が持ち込んできた新兵器で終止符がうたれた。

広域破壊を目的として開発された熱線破壊兵器で通称「溶鉱炉」と呼んでいる。

電子レンジと同じで電磁波を利用した強大なナパーム弾のような爆弾。

その爆弾を4トントラックに載せて運んできた。

カッツエ委員会のメンバーに緊急離脱命令を出し安全圏まで移動させながら爆弾を起動。

核爆発に匹敵するような爆発と3,000度近くにもなる高熱が渋谷の街に襲いかかる。

起爆地点から半径5キロ内は灼熱の世界へと変貌してしまった。

生存できているのはほんの一握り。

街が壊れたのは原宿や恵比寿も同様だった。

把握することが不可能な死亡者は50万人だろうか60万人だろうか?

もっとかもしれない。


天女目道命と白石順美はかろうじて生きている。

鬼人化できる時間はとっくに終わっていた。

それ以上は参戦できないので市ケ谷駐屯地に撤退している最中に爆発が起こった。

爆発の中心部から距離があった。

ちょうど信濃町駅をすぎて四ツ谷駅に向かっている途中での大爆発だった。

2人は吹き飛ばされていた。

コンバットスーツのおかげとタイミングよくビルの影に入っていたこともあって一命は取り留めていたが重体だ。

意識不明で倒れていたところを救助隊に発見されて病院に搬送された。


コンバットスーツは使いものにならないほどズタボロになっていた。

引き剥がすのに苦労したと病院では言われた。

だがこれがあったから打撲、骨折、火傷ですんでいる。

内臓などの損傷はなかった。

髪の毛も燃えてなくなってしまって入院は3ヶ月になった。

これが道命と白石の初陣だった。


警察の発表としては今回の渋谷での大惨事はテロであると断定した。

また官房長官の発表でも大規模なテロが発生したとだけあって詳細は不明であるとだけ伝えられた。

記者たちがなにを質問しようと「現在、調査中」の一点張りだった。


これは報道としてメディアで頻繁に流れている。

グリム神父もこのニュースは見ている。

冷ややかな笑いともとれるような表情で。


月読たちも立川のマンションの部屋でこのニュースを見ている。

こうなることは時間の問題だった。

遅いくらいだとの認識でしかなかった。

吸血鬼同士、それに人間も加わってさらなる戦争に発展するんじゃないかと予想している。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ